2006年2月24日(金)「しんぶん赤旗」

「格差」や医療改悪で論戦

CS放送 志位委員長が語る


 日本共産党の志位和夫委員長は二十二日放送のCS放送・朝日ニュースターの番組「各党はいま」に出演し、前半国会の論戦や「格差」問題、医療改悪法案などについて朝日新聞の梶本章論説委員のインタビューに答えました。


「規制緩和万能」論「新自由主義」経済路線の破たん

 前半国会では、ライブドア、耐震強度偽装など小泉「改革」路線の破たんが明らかになっています。その特徴について志位氏は「大企業や財界の横暴から国民を守る規制を取り払い、弱肉強食の社会をつくる『規制緩和万能』論、『新自由主義』の経済路線の矛盾が噴き出してきた。私たちは、その根源にメスを入れる論戦をすすめてきた」とのべました。

 小泉路線へ国民の批判が強まり、マスメディアなどから「潮目が変わった」という声まで出ている状況について、志位氏は(1)昨年、猛威をふるった「官から民」などの「規制緩和万能」論が、実は国民の安全・暮らしを壊す悪の根源であることが明らかになった(2)昨年来、靖国神社参拝に固執するだけでなく、批判されても居直り・無反省を繰り返す外交上のゆきづまり――があるとして、「この路線を大もとから変えないと先が開かれない」と提起しました。

人間らしい暮らしを支えるルールある経済社会を

 小泉首相が「格差があるのは悪いことじゃない」と開き直るなど、「格差」問題が国会論戦の焦点になっています。

 志位氏は「日本共産党は格差の広がりを一貫して問題にしてきた」とのべ、一九八〇年代からの格差拡大について言及しました。

 八〇年代、「臨調行革」路線という福祉切り捨て、規制緩和・民営化の流れがすすめられるもとで格差が広がります。それが九〇年代末からいちだんと加速し、これまでの延長線上でない深刻な状態になってきました。

 志位氏は、生活保護世帯が百万世帯を超え、就学援助を受ける家庭が急増していることをあげ、「首相の認識は国民の実感と合わない。貧富の格差に心を痛め、それを是正するのが政治の役割だ。格差拡大を当然視する立場に立つ者には国政を預かる資格はない」と批判しました。

 また、格差拡大の大きな要因に、非正規雇用を急速に広げた労働の規制緩和があると指摘。格差拡大を本気になって是正するには(1)人間らしい労働を支えるルールある経済社会にすること(2)社会的立場の弱い人を支える税と社会保障体制をつくること――が急務であると強調しました。

医療改悪―命の平等を崩す重大法案

 医療改悪法案について志位氏は、お年寄りに耐え難い負担増を迫るものであるとともに、公的保険が適用される医療の範囲を狭める「混合診療」の本格的解禁をはっきり打ち出した、と指摘しました。

 志位氏は、これは医療分野の「官から民へ」路線であり、根底には、日米財界、とくにアメリカの医療保険会社・業界の要求があるとのべ、「人間の命はみんな平等で、誰でも平等に医療を受けられる。これがまっとうな医療のあり方だ。これを根底から崩す大改悪だ」と批判。国会内外で医療改悪を許さないたたかいを強める決意を示しました。


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