2006年2月24日(金)「しんぶん赤旗」

主張

障害者自立支援法

負担増の軽減を一刻も早く


 障害者自立支援法が四月一日から実施されるのを前に、障害者と家族に不安が広がっています。

 福祉サービスの利用料が定率一割負担となり、これまでほとんどの人が無料または低額だったのが大幅増になるからです。施設やグループホームの利用者は、食費と居住費(水光熱費)も全額自己負担となります。患者・障害者の命綱である公費負担医療制度も大きくかわり、負担が大幅に増えます。

 すでに、障害者が働く通所授産施設では負担増の影響で通所を断念する動きが出ています。

生存権保障の立場から

 法案が成立しても、国や自治体には、憲法二五条が保障する、障害者が人間らしく生きる権利を守る責任があります。

 障害者・家族の「大幅負担増の軽減を」という声に、国も自治体もこたえる必要があります。

 横浜市では、所得の低い障害者の自己負担を全額助成することを決めています。京都市は、国基準の負担上限額を半分にする独自の軽減措置を実施します。東京都も京都府も、独自の軽減措置をおこないます。

 医療費でも、東京都が、精神通院医療の無料継続を決め、山梨県が身体障害者を対象にした更生医療(十八歳以上)の独自負担軽減措置を実施します。

 日本共産党が発表した「障害者自立支援法実施にむけての緊急要求」は、国への要求とともに、自治体のとりくみをいっそう促進する意義をもっています。

 介護保険では、利用料負担を独自に軽減している自治体は全国で六百近くあります。障害者の制度でも、これまでの経験を生かして、改善を求めていくときです。

 障害者自立支援法は、自民党、公明党が、日本共産党などの反対を押し切って成立させました。所得に応じて負担するという「応能負担」原則を壊し、利用したサービス量に応じて負担するという「応益負担」へと転換しました。

 障害者が人間としてあたりまえの生活をするために必要な支援を、「益」とみなして負担を課すという「応益負担」は、憲法や福祉の理念に反します。

 障害者福祉にも、“自己責任”と“競争原理”を徹底させ、国の歳出削減をおしすすめるという小泉「構造改革」の冷酷さが、自立支援法に色濃くあらわれました。

 このままの制度では、重い負担のために必要なサービスを受けられなくなる深刻な事態が全国に広がりかねません。国は応益負担を撤回すべきです。

 政府は、「応益負担」導入の理由を“お金がないからだ”と説明します。しかし、障害者福祉予算は八千百三十一億円(〇六年度予算案)で国家予算の1%程度にすぎません。GDP(国内総生産)に占める割合はドイツの五分の一です。公共事業費などのムダを見直し、その一部を回すだけでも、「応益負担」(約七百億円の負担増)を導入せずに、障害者福祉を大幅に充実できます。自治体も、こうした立場で予算のあり方を見直すことが必要です。

社会的連帯で社会的反撃

 日本共産党は、第二十四回大会で、障害者自立支援法の実施にあたり、国政とともに地方自治体でのとりくみを重視し、「一歩でも二歩でも現状の改善をかちとる」ために力をつくすことを決めました。障害者・家族のみなさんはもとより、社会的連帯で社会的反撃のたたかいをすすめていきましょう。


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