2006年2月21日(火)「しんぶん赤旗」
犯罪米兵 相次ぎ逮捕
傷害・乗り逃げ 「綱紀粛正」効果なし
横須賀
米海軍横須賀基地(横須賀市)の水兵、空母乗員の二人が十九日、傷害とタクシー乗り逃げ詐欺容疑で神奈川県警に相次いで現行犯、緊急逮捕されました。同基地では、一月に同市で起きた女性会社員への強盗殺人罪で同空母乗員が起訴されたばかりでした。
傷害容疑で現行犯逮捕されたのは米海軍横須賀基地所属の地上勤務のパリス・ワトキンス一等水兵(20)。横須賀署の調べでは、ワトキンス容疑者は同日午後四時二十分ごろ、横須賀市本町一丁目のゲームセンターで男性店員(29)を暴行、約十日間のけがを負わせた疑い。格闘技ゲームに負けた腹いせに近くにいた店員の顔や腹を殴ったりけったりしました。
詐欺の疑いで緊急逮捕されたのは、同基地配備の空母キティホーク所属のエリック・アブデルラーマン上等水兵(22)。加賀町署によればアブデルラーマン容疑者は同日午前一時半ごろ、横浜市中区山下町の交差点で、乗車していたタクシーから料金約一万三千円を払わないで逃げた疑い。一緒に乗っていた男性一人はそのまま逃走しました。
神奈川の女性の緊急アクション実行委員会のよびかけ人の一人で、新日本婦人の会神奈川県本部の高浦福子会長は「米軍基地あるがゆえの犯罪であり、明日はわが身の思い」と休日の県内での相次ぐ米兵犯罪に怒りの声をあげました。
「空母乗員の女性会社員強盗殺人事件で、米軍司令官が謝罪し、綱紀粛正が言われてきましたがなんの効果もないことを改めて示しました。県民の犠牲をこれ以上増やしたくない。小泉首相が所信表明で殺害事件に一言もないことに女性たちは怒っています。県民の犠牲をこれ以上出さないためには基地撤去しかありません」