2006年2月11日(土)「しんぶん赤旗」

聖火に歓声 トリノ開幕へ


 【トリノ=代田幸弘】第二十回の節目となる冬季五輪トリノ大会が、十日夜(日本時間十一日未明)の開会式で幕をあけます。史上最多の八十二カ国・地域から集ったトップ選手たちが、アルプスのふもとで、十七日間にわたって熱戦をくりひろげます。

 九日には、トリノ市に聖火が到着。この地を治めていたサヴォイア家の子孫や、地元のプロサッカーチーム・ユベントスの監督、公募の市民ランナーらが一日中、市内を駆けめぐりました。沿道や広場では、大勢の市民や子どもたちが小旗を手に歓迎。世界中から来た観戦者らも輪に加わり、色とりどりに飾られた古都は夜中まで熱狂に包まれました。

 午後七時からは市役所前広場で記念イベントを開催。物々しい警備に囲まれるなか、ローマ五輪(一九六〇年)陸上金メダリストのリビオ・ベルッティさんとキアンパリーノ・トリノ市長が一緒にミニ聖火台に点灯すると、大きな歓声が街にひびきました。

 家族で聖火リレーを見送っていたタクシー運転手のバルテル・ボッソさん(40)は「歴史が息づくトリノに、また新しい歴史が刻まれる。生まれ育った街で平和の祭典が開けることを誇りに思う。いつまでも語り継がれるオリンピックになってほしい」と興奮気味に話していました。

 競技は十一日からスタートします。


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