2006年2月5日(日)「しんぶん赤旗」
日朝並行協議 始まる
拉致問題は、きょう
【北京=菊池敏也】拉致問題、国交正常化、核・ミサイルの三つの分野を議題とする日本と北朝鮮の政府間協議が四日午後、北京市内のホテルで始まりました。三つの議題を並行して協議する形となっていますが、国交正常化交渉としては、約三年三カ月ぶり。
日本側は、原口幸市日朝国交正常化交渉担当大使が、北朝鮮側は宋日昊大使が代表を務めています。初日の協議では、並行協議の手順を決め、五日は拉致問題、六日は国交正常化、七日は安全保障について協議することを確認しました。
原口大使は、「拉致問題はきわめて重要。それが解決しないと国交正常化はない」と、拉致問題の解決を最優先する立場を示しました。これに対し、拉致問題で「解決済み」を主張している北朝鮮の宋大使は「(拉致問題では)いろいろ言いたいことがある。しかし、今日の協議では(この問題には)入らない」とけん制しました。
この日の協議では、二○○二年に小泉首相と金正日総書記が交わした日朝平壌宣言を基本に協議することが確認されました。