2006年2月1日(水)「しんぶん赤旗」
暴力放棄・イスラエル承認
ハマスに求める
国連・米・EU・ロ
【ロンドン=岡崎衆史】国連、米国、欧州連合(EU)、ロシアの四者は三十日、パレスチナ評議会選挙で武装抵抗組織ハマスが勝利したことを受け、ロンドンで外相級協議を開き、暴力の放棄、イスラエルの生存権の承認、中東和平のロードマップ(行程表)を含むこれまでの合意と義務の承認を求めることを確認しました。また、これらの基準に基づいてパレスチナ支援を検討していくことで一致しました。
国連のアナン事務総長は、協議後の記者会見で、「将来のパレスチナ新政府は、暴力の放棄、イスラエルの承認、ロードマップを含むこれまでの合意と義務を順守しなければならないというのが四者の見解だ」と発言。その上で、これらの基準にパレスチナ新政府がどのような対応を取るかによって「援助資金の拠出国が、援助を検討することになることは不可避だ」と述べました。
四者は、パレスチナ当局に、テロの根絶、法と秩序の回復を求めるとともに、イスラエルに対しては入植活動を停止するよう求めています。
アナン氏とともに記者会見に出席したライス米国務長官は、「パレスチナの将来の政府が義務を果たすよう求めるのが私たちの責務である」と強調。EUのソラナ共通外交・安全保障上級代表は、「条件が満たされれば、EUはパレスチナの経済発展を支援する用意がある」と述べました。

