2006年1月30日(月)「しんぶん赤旗」
艦載機部隊転入撤回を
米軍再編 住民説明会開き表明
岩国市長
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米海軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機部隊の米海兵隊岩国基地への移転問題で、山口県岩国市の井原勝介市長は二十九日、岩国市民会館で全市民を対象とした住民説明会を開き、市民ら約二百人が参加しました。
井原市長は国からの回答を詳しく説明したうえで、「空母艦載機部隊の移転の理由が国から示されたが、理由になっていない。地方行政の大切な仕事である住民の安心・安全を守るという立場から、これ以上、基地機能が大きくなっていくことは、とても容認できるものではなく、白紙撤回してもらいたいというのが私の考えだ」と語り、岩国・玖珂郡八市町村合併で失職する三月十九日までに、市の対応方針を決める考えを示しました。
参加者からは「市民に細部まで知らせない政府のやり方には、納得いかない」「住民投票を実施してはどうか」「岩国市で騒音被害を受けていない地域の人たちにも被害の実態を知らせるべきだ」「騒音で苦しんでいるのは岩国市の近隣にも多くいる。広い視野で考えるべきだ」「市長の基本的な考えを多くの市民で支えていくべきだ」などの意見が多く出されました。
柴田晃尾さん(77)は、「岩国は基地があるために騒音や事故などで被害を受けてきた。部隊が移転して来ると、米兵の犯罪が心配です。絶対に白紙撤回すべきです」と話していました。