2006年1月21日(土)「しんぶん赤旗」

通常国会始まる

暮らし破壊政治と正面対決

人間らしい生活の守り手に


 第百六十四通常国会が二十日召集されました。会期は六月十八日までの百五十日間です。小泉純一郎首相は施政方針演説で「ポスト小泉」も視野に入れながら国民にさらに負担を強いる「構造改革」路線の「続行」を強調しました。国会には「小泉さんの政治では生きていけない」と医療改悪、消費税増税、憲法改悪反対の署名を手にした人たちがつめかけました。日本共産党の志位和夫委員長は党議員団総会で、小泉「構造改革」の害悪、外交の行き詰まりを指摘し「国民のたたかいに連帯し、たたかいを励ます論戦をすすめよう」とよびかけました。


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(写真)増税反対など約103万人分の署名を持ち寄った国会行動の参加者。手前は共産党国会議員団とあいさつする石井郁子副委員長=20日、衆院議員面会所

■志位委員長があいさつ

■党議員団総会

 志位委員長はあいさつで、「第二十四回党大会の成果を存分に生かし、この国会の論戦と活動をおこないたい」と強調。(1)新しい綱領と大会決議をふまえた論戦(2)国民のたたかいの前進に貢献する論戦をすすめようとのべました。

 志位氏は、小泉「構造改革」と正面対決し、人間らしい暮らしの守り手として奮闘したいと強調。対決の焦点として、規制緩和万能論とのたたかい、庶民増税と社会保障切り捨てに反対するたたかいを呼びかけました。

 このなかで、国民の命を危険にさらす耐震強度偽装事件、「モラルなき資本主義」への堕落を示したライブドア事件、格差社会と貧困の広がりをあげて、「いずれも小泉政治の責任が問われる」と指摘しました。

 外交問題では、「二つの角度から世界の道理にたった論陣を展開したい」とのべ、侵略戦争を正当化する政治、アメリカいいなり政治に正面から対決する姿勢を強調しました。

 首相の靖国神社参拝について、「居直りで、参拝の既成事実を積み重ねれば『解決』できると思ったら、大きな考え違いだ」と批判しました。

 憲法改定問題では、自民党が「新憲法草案」を決定してはじめての国会だとのべ、「憲法改悪反対の一点での国民的多数派を結集する論戦を」と呼びかけました。

■“史上最悪の借金王”

■志位委員長 小泉首相を批判

 「“負担押しつけ王”なのに“史上最悪の借金王”」。志位委員長は、党議員団総会のあいさつで、小泉首相を批判しました。

 〇六年度予算案でも定率減税全廃や高齢者への医療費値上げなど、盛り込んだ負担増は二・七兆円。志位氏は「小泉政権になっての五度の予算編成で、国民負担増は実に合計十三兆円にのぼる。これだけの連続負担増を押しつけた首相はかつていない。まさに“負担押しつけ王”だ」とズバリ指摘しました。

 「では、小泉内閣の五回の予算案で国の新しい借金がいくら増えたか」と問うた志位氏。「〇二年度から〇六年度予算案で増えた国の新しい借金は百七十兆円。自らを『借金王』と称した故・小渕恵三元首相などのもとでの百五十三兆円(九七年度―〇一年度)よりも多い。まさに小泉首相は“史上最悪の借金王”だ」と批判しました。

 「なぜ“負担押しつけ王”なのに、“史上最悪の借金王”なのか」――志位氏は、「小泉首相は『改革』といいながら、空前のもうけをあげている大企業・財界、大資産家への減税には手をつけず、巨大開発のムダに手をつけなかったからだ」と批判。「庶民増税、社会保障切り捨てに反対し、この二つの聖域にこそ改革のメスをいれよう」と訴えました。


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