2006年1月20日(金)「しんぶん赤旗」

沖縄市議代表の入場拒否

F15撤退決議手交できず 共産党議員の排除要求

米軍嘉手納基地


■議会側は反発 要請行動中止

 沖縄本島東方海上で発生したF15戦闘機墜落事故で、事故機が所属する米空軍嘉手納基地への抗議行動を予定していた沖縄市議会に対し、同基地は十九日、「入場を許可できない議員がいる」として、市議一人を排除するよう求めました。議会側は「市民代表の議会を冒涜(ぼうとく)するものだ」と強く反発。抗議の意味を込めて同基地への要請行動を中止しました。

 基地内への立ち入りを拒否されたのは、同議会の「基地に関する調査特別委員会」に所属する池原秀明市議(日本共産党)。市議会では十八日の臨時議会で、墜落事故に抗議し、F15部隊の撤退を求める決議を全会一致で可決。市議会代表として池原氏ら七市議が、十九日午後零時半から基地内で決議の手交を行うことになっていました。

 ところが、米軍は直前になって市議会に対し、「憲兵隊に照会したところ、委員の一人について基地内への入場を許可できないと回答があった」と連絡してきました。

 その後、市議会の問い合わせに対して、米軍は文書で回答しましたが、“池原氏は一九八二年に基地への立ち入りを永久に拒否されている”とのべるだけで、その理由は示しませんでした。

 同特別委員会の小浜守勝委員長は「これまでの抗議行動でこうしたことはなかった。議会全体にかかわる問題だ」と米側の態度を厳しく批判。同議会は二十三日にも臨時議会を開き、この問題についての対応を協議する予定です。

 立ち入りを拒否された池原市議は「これまで市議団の代表として、何度も基地内で要請行動してきた。米側の今回の態度は、米軍再編・強化の計画が全国で反対されていることに対する米側の焦りのあらわれではないか」と話しています。


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