2006年1月20日(金)「しんぶん赤旗」

名護新基地飛行経路

住宅地から700メートル


 沖縄県名護市の米海兵隊キャンプ・シュワブ沿岸部への新航空基地の建設計画で、固定翼機の進入経路が同市辺野古の住宅地中心部からわずか七百メートルしか離れていないことが明らかになりました。那覇防衛施設局が日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に明らかにしたもの。爆音被害や事故の危険が甚大になるのは必至です。

 キャンプ・シュワブ沿岸部への新基地建設は、日米両政府が昨年十月に合意した在日米軍再編計画に盛り込まれました。キャンプ・シュワブの兵舎地区を中心に大浦湾と辺野古沖の浅瀬側に突き出すL字型(沿岸案)で米海兵隊の最新鋭の航空基地を建設する計画です。滑走路の長さは千八百メートルです。

 昨年十月の日米合意前の計画(辺野古沖案)では、滑走路と辺野古の住宅地中心部との距離は約二・二キロ離れていました。それでも「できるだけ遠いところにという…地元の意向に沿えなかった」(名護市の岸本建男市長)とされていました。

 沿岸案では、新基地の建設位置も進入経路も住宅地にはるかに接近することになります。

 防衛施設庁は〇一年に辺野古沖で米海兵隊ヘリを飛行させて騒音を測定。辺野古の住宅地から約一・一キロ、約一・四キロ離れた飛行コースで、生活環境の保全や健康上望ましいとされる環境省の基準(住宅地の五十五デシベル)を大きく超える八十三デシベルを記録しました。沿岸案では、それをはるかに上回るヘリや固定翼機の爆音が予想されます。

 沖縄の地元紙「沖縄タイムス」七日付は、新基地を使用する固定翼機の飛行コースが辺野古、豊原両地区の十戸の住宅の真上を通ると報道。政府高官が、新基地の飛行ルートに地元が反発する場合、「集団移転も考える」「(移転は飛行コースに近い)辺野古集落を含めてもいい」などと、強制移転させる考えを示唆したと伝えています。

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