2006年1月7日(土)「しんぶん赤旗」
女性殺害
横須賀市長が猛省要求
米軍責任者は「遺憾」表明
神奈川県横須賀市で会社員の日本人女性(56)が、米空母「キティホーク」の乗員に殺害された事件で、蒲谷亮一市長と内藤治明市議会議長は六日、市役所に謝罪のために訪れた米海軍責任者に対して抗議するとともに、「容疑者の身柄問題を含め厳正に処置すること、遺族に適正な補償をすること」を強く求めました。
訪れたのは、第七艦隊司令官のジョナサン・グリナート中将と在日米海軍司令官のジェームス・ケリー少将ら。両氏は冒頭、「大変遺憾」「二度と起こらないように適切な処置を行う」とのべました。
これに対し、蒲谷市長は「あってはならない凶悪事件であり、誠に遺憾というほかなく、罪のない市民の命を奪ったことに怒りを禁じえません」と表明し、米軍に猛省と再発防止などを求める抗議・要請書を手渡しました。
席上、内藤議長は「なぜ、米軍から正式な情報が出されなかったのか」と、米側の情報開示の遅れを指摘しました。
ケリー少将は「容疑者はキティホークの乗組員で二十一歳の三等水兵」とのべるにとどまり、氏名などは明かしませんでした。また、身柄の引き渡しについては「日本政府の起訴前の要求に対し、すぐに手続きが進むよう、ラムズフェルド国防長官に報告している」と語りました。