2006年1月3日(火)「しんぶん赤旗」
岩国基地強化反対 初詣で客に宣伝
広島・廿日市で
「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県西部住民の会」が1日、厚木基地(神奈川)空母艦載機部隊とNLP(夜間離着陸訓練)移転に反対する今年初の宣伝を、十数万人の初詣で客でにぎわう宮島行きフェリー桟橋前(廿日市市)で行いました。
参加者約30人が「岩国基地拡張は広島県民に多大な被害をもたらし、世界遺産・宮島の景観も損なう」と呼び掛け、ビラ3000枚を配りました。
周囲からはさまざまな声が寄せられました。
宮島で写真屋や観光案内業に勤める吉村修さん(31)は、「朱色の鳥居をバックに写真を撮るのに、戦闘機に割り込まれるようじゃたまらない。観光に冷や水を浴びせるようなことはやめてほしい」と語りました。
山口県から来た松本修治さん(70)=由宇町=は「町は岩国基地の飛行コースに入るので騒音がひどい。事業所を経営している。住宅は国の防音工事補助対象になるが、事業所は対象外。電話の音も聞こえず仕事にならない時もある。基地強化は絶対に反対。広島でも反対の動きが出始めたのはいいことだ」とビラを受け取っていきました。
同会の坂本千尋事務局長は「宣伝前に『お騒がせします』と周囲のお店にあいさつに行くと、向こうから『頑張って』と声をかけてくれる。期待されていることを実感する」と述べていました。