2005年12月24日(土)「しんぶん赤旗」

海外派兵司令部に予算

陸自・中央即応集団を新設

06年度案


■精鋭部隊など3200人規模

 二〇〇六年度の政府予算案で、陸上自衛隊の海外派兵を一元的に指揮する「中央即応集団」の新設が、二十三日までに認められました。中央即応集団の司令部は、在日米軍の再編で、米陸軍の海外“殴り込み”部隊を指揮する新司令部(UEX)とともにキャンプ座間(神奈川県)への設置が狙われており、その具体化に乗り出すものです。

 中央即応集団は、司令部をはじめ特殊作戦群、第一空挺(くうてい)団といった陸自の“精強”部隊や国際活動教育隊など約三千二百人で構成します。(図)

図

 司令部は所属の各部隊を指揮下に置くとともに、陸自部隊の海外派兵に関するすべての計画・訓練・指揮を一元的に実施。新設の国際活動教育隊(約八十人)は、海外派兵についての教訓を研究・蓄積し、隊員の訓練を行います。

 中央即応集団は、海外派兵を自衛隊の主要任務に位置付けた昨年十二月の新「防衛計画の大綱」で新設を決定。今年十月に日米両政府が合意した在日米軍再編の「中間報告」では、中央即応集団の司令部を米陸軍新司令部とともにキャンプ座間に設置することが盛り込まれました。

 狙いは、日米両軍の陸上部隊が一体となって海外へ出撃する態勢をつくることです。

 ただ防衛庁は、中央即応集団司令部をキャンプ座間に設置するのに必要な施設整備には数年かかることや、地元自治体と「調整中」であることなどから、司令部を暫定的に陸自朝霞駐屯地(東京都、埼玉県)に設置。

 その上でキャンプ座間への司令部移転を追求する方針です。

 朝霞駐屯地では、〇五年度末までに、新司令部の仮庁舎建設のために、業者との契約を始める予定です。


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