2005年12月19日(月)「しんぶん赤旗」
岩国で抗議の市民集会
井原市長が改めて反対表明
米軍再編
「首相よ 岩国の現状を見に来い!」――
先月二十日に結成された「岩国への空母艦載機部隊とNLP(夜間離着陸訓練)移転反対の市民の会」(河本かおる代表)が十八日、岩国市で二度目の集会を開き、集まった百五十人から次々と意見があがりました。
招待された井原勝介・岩国市長は厚木基地(神奈川)空母艦載機部隊移転について「この問題をNLPだけで見るのは狭い。機数の倍加、NLPへの準備訓練、その他の通常訓練の急増など、格段に大きな基地機能強化になる」と、改めて反対の姿勢を示しました。
岩国市が「基地機能強化に当たらない」として、KC―130空中給油機やCH53D大型輸送ヘリなどを受け入れてきた過去の経緯も念頭に入れた上で「艦載機受け入れはこれまでのものとはまったく質の違う問題だ」との認識も示しました。
厚木基地を抱える神奈川県大和市製作のビデオを上映し、「耳だけでなく腹から響く」「十時過ぎても子どもが寝られない」といった住民の声を紹介。飛行直下の大音響を会場いっぱいに再現しました。
会場から「これ以上の騒音被害の中で、子どもが心身ともに健康に育つのだろうか」「小泉首相は岩国の現状を何も知らないはず。本人が地元説明に来て、現状を見るべきだ」といった発言がありました。
柳村則雄さん(74)=山口県由宇町=は「CH53Dヘリが配備された二〇〇二年以来、飛行記録を取り続けている。騒音被害は由宇町でもひどい。今年に入って十回、外務省など国に抗議したが、一向に改善しない。さらに基地が強化されたのではたまらない」と語りました。