2005年12月11日(日)「しんぶん赤旗」

中国共産党との理論交流 大きな成果


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(写真)理論交流をおこなった日本共産党と中国共産党の両代表団=6日、党本部

 六日から日本共産党本部で行われた日本共産党代表団(不破哲三団長)と中国共産党代表団(張西明団長)との会談終了後の九日の昼食会で、まず張団長が四日間の会談を振り返り、あいさつを行いました。続いて、不破団長がそれにこたえてあいさつをしました。あいさつの大要を紹介します。


■張団長のあいさつ

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(写真)あいさつする張西明代表団長=9日

 私は、代表団を代表し、心から感謝を申し上げます。おもに、次のような五つの感想があります。

 一つ目は、日本共産党が非常にまじめで真剣な理論的追求の姿勢を持っている政党だということです。理論を実践と結びつけて、時代の変化に合わせて、絶えず新たな探求を続けてこられたということです。

 日本共産党は、たえず自国の状況に適応する路線をさぐり、そして自国の国民の幸せと利益に合致する路線を探り、またアジアと世界の平和に合致する発展の道を探り続けてこられました。

 これらを出発点として、日本共産党の同志のみなさまとともに、マルクス主義の基本原理および世界の新しい発展の状況、そして他の国々の共産党の模索、および日本の経済・社会の発展にかんして、また本日午前中には、日本の政党および日本の政治状況についての不破議長のお話をうかがいまして、非常に深い研究をされているということがわかりました。

 このような理論上の成果は、日本の社会の民主主義と進歩、および国民の幸せのために貴重なものであるだけでなく、そのうえアジアの安定と世界の平和のために貢献するものだといっても過言ではないと思います。

 この数日間の交流から、不破議長がまさに日本共産党の理論水準の代表的人物であるということがわかりました。議長のお話は、日本共産党の理論的考え方と理論研究の成果を十分にあらわしています。私は、代表団全員を代表し、心からの敬意と感謝の意を申し上げます。

■予想を大きく超えた成果

 二つ目は、われわれにとって今回の理論交流が非常に円満な成果をあげ、われわれの予想を大きく超えた成果をあげたということです。

 さきほど、緒方さんが、今回は会談の総時間が二十一時間を超えたとおっしゃいました。私自身の経験からいえば、私の仕事量は多いのですが、今回持ってきたノートの分量は、普段なら一カ月あるいはもっと長い時間をかけてようやく使い終わる分なのですが、今回はわずか三日間ですべて使い終わってしまいました。

 私の同僚である田岩さんと尤魯明さんによれば、ある日の午後の分の記録の入力だけで七千華字にのぼったそうです。このような数字からみてもわかるように、私たちは多くの収穫に恵まれました。

■理論プロジェクトと今回の会談

 これは、あくまでひとつのきっかけにすぎません。昨日、不破議長にお話しましたように、今回の成果を中国に戻ってからあらためて研究し、吸収しなければなりません。またこれからはこのような交流を通じて、お互いの理論研究の中身をよりいっそう豊かにしていく必要があります。

 中国共産党も、日本共産党と同様、非常に真剣な理論的追求の精神をもっている政党です。われわれも新しい状況に合わせて絶えず理論的総括と探求を行っており、そのなかでマルクス主義理論研究プロジェクトが始められたのです。われわれは、自国の状況を研究するだけでなく、世界の状況も研究しなければなりません。それと同時に、自国の理論家が研究するだけでなく、世界における社会主義の理論を研究・吸収しなければなりません。そのなかで不破議長の理論は非常に大事です。あらためて、感謝と敬意を申し上げます。

■日常的な理論交流を

 三つ目は、これからの中国共産党と日本共産党との間の理論交流を日常的にすすめ、ひとつの作業上のメカニズムとして引き継ぐべきだということです。理論交流を通じて、お互いの状況を理解し合い、お互いの発展を促進しなければなりません。

 四つ目は、日本共産党が日本社会の発展と進歩の過程において、また日本国民の幸せを追求する過程において、そしてアジアの安定と世界の平和を求める過程において、ますます大きな役割を果たされるようお祈り申し上げます。

 本日、不破議長から日本の情勢と党の活動の話をうかがって、みんな興奮しています。県、そして市町村レベルの首長に日本共産党員あるいは日本共産党に近い立場にある人が増えており、また増やそうと努力しているということをうかがい、日本共産党の影響力が草の根からますます拡大していくのではないかと思いました。

 最後になりますが、日本にお邪魔してから、日本共産党の不破議長および代表団のみなさま、および関係スタッフのみなさんのおかげで、仕事が非常にスムーズに運びましたことについて、心より感謝申し上げたいと思います。

 中国的特色のある社会主義を建設する任務は非常に重大な任務だとつくづく感じております。世界の文明の成果をくみとる必要があるし、とりわけ発達した資本主義国のなかで活躍している共産党の経験と教訓をくみとる必要があります。そういう「大義」(注)のもとで、不破議長とみなさまが、この数日間、われわれに行き届いた配慮をしていただき、もてなしと関連のスケジュールの手配、および不破議長のお話のなかから、まさに「大義」という言葉の意味をつくづく感じております。代表団のメンバーとともに、不破議長のご健勝と、日本共産党のますますの発展をお祈りするために、乾杯したいと思います。

 (注)不破議長が会談での発言のなかで、「わたしたちは、あなたがたの仕事への協力に『大義』を感じている」とのべたことをさしています。


■不破団長のあいさつ

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(写真)あいさつする不破哲三議長・代表団長=9日

 たいへん心のこもったごあいさつをうかがいました。

 私たちが外国の党の代表と、これだけ包括的で、たちいった理論交流を行ったのは、私自身の長い経験でも初めてのことです。

 この交流がとくに、中国革命の現実の新たな発展のなかで、あなたがたがマルクス主義理論の研究強化という大きな問題提起をされ、その一翼として行われたことに、深い感銘を持っています。

 それから、あなたがたの到着以来、この数日間の共同の仕事のなかで、あなたがたが、問題を理論と実践の両面で追求する真剣さ、中国と世界の変化する現実にたいする鋭い感受性、それを理論的にとらえようとする発展性などを持っていることを強く感じ、たいへんうれしく思いました。

■中国の前進に深い関心と希望

 団長が、きょうも「大義」という言葉について語られましたので、かさねて申しますが、私たちは、日本の運動の利益、世界の運動の利益という立場から言っても、中国の革命、中国の社会主義の事業の前途に、深い関心と希望を寄せています。さらに、私たちと中国のこの事業との間には、時期によって、よい関係の時も悪い関係の時もありましたが、複雑な形ではあれ、歴史の交錯がありました。私は、会談での発言のなかで、中国との交流のなかでの個人的な経験に触れましたが、中国革命にたいする関心とそれを研究する問題意識は、私が党に入って以来の一貫したものです。

 そのことは、中国の党との関係がもっとも悪かった時期にも、失われてはいませんでした。会談のなかで、私は、国会議員になって間もなく、“中国にたいする戦争が侵略戦争であった”ことを認めるかどうか、政府を追及したことを話しましたが、それは、「文化大革命」のなかで、日本共産党と中国との関係が最悪の状況に置かれていた時期のことでした。そういう時期でも、この問題を取り上げて、政府を問いただした政党は、わが党以外にはなかったのです。こういう歴史をも振り返りながら、私は、いま、今回のような形であなたがたの事業に一定の協力ができることを、本当に喜びとするものです。

 もう一言、あなたがたが今日ぶつかっている問題は、私たちにとっては、決して他人事とは思えないということもつけくわえたい、と思います。私の生きている世代での話になるか、次の世代の話になるかは、断定できませんが、日本の運動も、やがては、社会主義の問題に、自分たちの現実の問題として取り組む時代を迎えるでしょう。ですから、あなたがたが、中国でぶつかっている問題で、いま成功的な解決ができれば、その成果は将来の日本でも役に立つ、こういうことが無数にあるはずです。私が共通の「大義」という場合には、そういう問題も入っているのです。

■理論交流は刺激的だった

 会談のなかで、団長は、自分たちが提起した問題(九項目)は、結構、広く複雑な問題だったことが、取り組んでみてわかった、と率直に言われました。そのことは、私にとっても同じでした。日本共産党として、一定の理論的回答を持ってはいても、提起されたような形と角度から、問題を考えることはしなかった、という論点が、たくさんあったからです。だから、今回の会談を準備することは、私にとってもたいへんよい勉強になりました。

 会談の冒頭で、私は、質問の順序の組み直しを説明し、了解を求めましたが、実は、このことは、会談の一週間ほど前に考えたことでした。いろいろやってみても、どうも九項目の順序のままでは、みなさんに、私たちの考えを系統だった形で分かってもらうことが難しい、そこに行きついて、提案したことでした。

 また、会談および休憩の時間にあなたがたと意見の交流をしたことは、たいへん刺激的でした。ですから、私は、その交流から得た内容を織り込むために、これから話すその日のテーマについてのレジュメを、毎日、書き直しては会談にのぞんだものでした。これは、あなたがたと問題意識を交流しあったことが、私にとっても、大いに発展の契機になった、ということです。ですから、会談で話したなかには、日本ではまだよく説明していないことも結構ありました。

■理論分野で息の長い仕事を

 団長がいま言われたように、理論の交流と協力という仕事は、息の長い仕事です。お互いに今回の一歩前進に満足しないで、さらに先に進みたい、そういう意味で、今後とも互いの努力を約束しあって、あなたのよびかけへの答えとしたい、と思います。

 なお、「スムーズ」という言葉がありましたが、私たちには、一つ心残りがあります。東京にいる間、あなたがたに日本を直接見る時間を保障しなかったことです(笑い)。次の機会があったときには、今回二十一時間以上も話しあったのですから、今度は話す時間をもっと短くし、日本を実体験する時間をもっと増やす方向で、ことを「スムーズに」運びたい、と思います。今回は、東京でできなかった分を、京都で補われることを期待します。

 乾杯。


■世界の社会主義に関連する問題について中国共産党が提起した九項目の質問

■第一グループ 現代の世界をどう見るか

 第一問 グローバル化の背景のもとでの世界の社会主義運動の影響とその発展の展望

 第二問 現代の時代的テーマについての認識

 第八問 現在の資本主義の本質、特徴とその自己調整能力をどう見るか

■第二グループ 社会主義運動とマルクス主義の歴史的評価

 第七問 二十世紀の世界の社会主義運動の経験・教訓・総括とソ連・東欧の解体の原因についての見解

 第五問 マルクス主義の歴史的地位と今日的意義をどう評価するか

■第三グループ 社会主義の現代的な展望

 第三問 新たな時代の社会主義の実現形態と未来の社会主義社会の政治・経済形態の構想

 第九問 中国的特色のある社会主義についての見解

■第四グループ 日本の情勢にかかわる問題

 第四問 自国の社会構造、とくに労働者階級の現状についての分析

 第六問 国内の他の政党との関係をどう扱うか


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