2005年12月8日(木)「しんぶん赤旗」

人間開発指数とは?


 〈問い〉 今度の日本共産党大会の決議案にある「人間開発指数」とは?(広島・一読者)

 〈答え〉 人間開発指数(HDI)とは、世界の貧困と格差の問題を解決するために、国連開発計画(UNDP)が提唱したものです。1990年から毎年、「人間開発報告書」としてだされています。(05年報告は9月に発表、日本語版は今月上旬に発行されます)

 各国における人々が人間としての尊厳をもって生活しているかどうかを、一人当たりの国内総生産(GDP)、平均寿命、識字率、就学率を基本にして指数化し、指数0・8以下を人間開発中位国、0・5以下を低位国としています。05年報告では、177カ国の最新のHDIを公表しています。それによると―

 合計4億6000万の人口を抱える世界の最貧国のうち18カ国でHDIが90年よりも後退しました。これらにはサハラ以南アフリカの12カ国が含まれています。90年以降後退に転じたその他の6カ国は、ソ連崩壊後にできた独立国家共同体加盟国で、タジキスタンは21ランク下がり122位、ウクライナは17ランク下がり78位、ロシアは15ランク下がり62位に後退しています。

 HDI最上位を占めたのはノルウェー(指数0・963)で、最下位は西アフリカの内陸国ニジェール(同0・236)です。日本(同0・943)はスイス、アイルランドに抜かれ、昨年の9位から11位になっています。バングラデシュ、中国、ウガンダは90年以降、HDIを約20%向上させました。ベトナムは所得貧困の割合を90年の60%から32%に、同時期の乳幼児死亡率も出生千人当たり58人から42人に減らしました。バングラデシュの例は「最貧国であっても、教育、所得、平均寿命が向上すれば人間開発の促進が可能であることを示している」とのべています。

 また、人間開発低位国に分類される32カ国中22カ国が90年以降に紛争を経験していることをあげ、「武力紛争は、人間開発指数表の最下位へと向かう最も確実かつ最短の道の1つであり、また、そこに長期間とどまることを示す強力な指標である」と記しています。

 そして、貧困国が「かつてなかった後退」に直面しており、「世界経済がますます繁栄する中にあって、毎年1070万人の子どもたちが5歳の誕生日を迎えずに死亡し、10億を超える人々が極度の貧困状態」にあるとし、「世界は明らかに人間開発の失敗へと向かっている」と結論づけ、世界の極端な不平等の解決をよびかけています。(喜)

 〔2005・12・8(木)〕


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