2005年12月8日(木)「しんぶん赤旗」
ルーマニアに米軍基地
ライス長官と調印
世界規模再編の一環
【ベルリン=片岡正明】欧州を訪問中のライス米国務長官は六日、ルーマニアを訪れ、ルーマニア側と米軍基地開設協定で合意し、調印しました。
今回の基地設置は米国が進めている世界規模の米軍再編計画の一環。うち黒海沿岸のコンスタンツァに近いミハイル・コガルニチャヌ基地にはイラク戦争中からドイツ駐留米軍が駐在していました。同基地にはまた、米中央情報局(CIA)の秘密収容所があると疑われています。
ほかに、ババダグ演習場、フェテスティ空軍基地などです。
旧東欧ではセルビア・モンテネグロのコソボ自治州にあるキャンプ・ボンドスティール、ハンガリーのタツァールに続くもの。ブルガリアでも二―三カ所の基地設置が有力視されています。
ライス長官は調印後の会見で「この基地がイラク、アフガニスタンでの共同作戦を遂行するうえで積極的な役割を果たすことになるのは明白だ」と述べました。
ルーマニアは現在、イラクに約九百人の部隊を派兵していますが、バセスク・ルーマニア大統領は「イラクが平和で安全、民主的な国になるまでわれわれは部隊を駐留しつづける」と米国への忠実さを強調しました。