2005年11月23日(水)「しんぶん赤旗」

GM3万人を削減

08年末まで 北米9工場閉鎖へ


 【ワシントン=山崎伸治】世界最大の自動車製造会社ゼネラル・モーターズ(GM)は二十一日、二〇〇八年末までに北米の九つの組立工場を閉鎖し、三万人の雇用を削減すると発表しました。同社は今年六月の株主総会で、同年末までに二万五千人を削減する計画を発表していましたが、その後も経営状況は好転せず、実際にはそれを上回るリストラが実施されることになります。

 全米自動車労組(UAW)は同日、「GMのふるまいは極めて失望させるもので、不当で、残念である。それだけでなく、多くの労働者とその家族、地域社会を破壊するものだ」との声明を発表しました。

 GMの発表によると、閉鎖されるのはオクラホマ州オクラホマシティーやミシガン州ランシングなど米国内八カ所と、カナダのオンタリオ州の計九カ所にある組立工場や部品製造工場など。工場労働者の27%に当たる三万人の雇用削減は、早期退職を促し、退職後の人員を補充しないことですすめるとしています。さらに事務職の労働者も削減する計画です。

 これによって年間七十億ドル(約八千二百六十億円)のコスト削減になるとしています。計画を発表したGMのワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)は、「GMがコスト面で競合する世界の主要社と歩調を合わせるために必要だ」と述べました。

 UAWは声明で、「GMが市場のシェアを後退させ続けているのは、労働者のせいでも、地域社会のせいでもないのに、きょう発表された計画の結果、被害を受けるのは労働者と地域社会だ」と批判しました。


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