2005年11月19日(土)「しんぶん赤旗」

タクシー運転者の労働条件

改善必要と政府


■小林議員が質問主意書

 政府は四日付で、日本共産党の小林みえこ参院議員提出の「タクシー業界の過当競争とタクシー運転者の過酷な労働実態に関する質問主意書」に対し答弁書を出しました。

 答弁書は「タクシー運転者の賃金、労働時間等の労働条件の改善を図ることは重要な課題である」とし、五月に国土交通省、厚生労働省の「タクシー運転者の適切な労働環境の確保に関する連絡調整会議」を設置して検討してきたと回答。しかし、タクシー事業にかかる需給調整規制(台数規制)が原則廃止されたことから、台数などは各タクシー事業者の自主的な経営判断に基づいて決定されるべきもので、運転者の労働条件の改善はタクシー事業者の責任だと主張しています。

 また、全国自動車交通労働組合総連合(自交総連)が提案した「タクシー運転免許の法制化」については「承知している」と回答するにとどまりました。交通政策審議会自動車交通部会に設置されている「タクシーサービスの将来ビジョン小委員会」の場において、必要な環境整備方策を検討していくとしています。

 小林議員の質問主意書は、〇二年二月のタクシー規制緩和以来、大阪の「タクシー戦争」にみられる過剰な参入による過当競争が激化してきたと指摘。

 タクシー労働者の適正な労働条件確保と利用者の安心・安全を第一に国民の信頼を確立すべきだとして、政府の見解を求めていたものです。


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