2005年11月10日(木)「しんぶん赤旗」

休日ビラ配布は正当

国公法弾圧事件 堀越さん本人尋問


 休日に自宅近くで「しんぶん赤旗」号外などを配布した社会保険庁職員の堀越明男さんが、国家公務員法違反で不当に起訴されている国公法弾圧事件の第十九回公判が九日、東京地裁であり、被告人質問で堀越さん本人が弁護側・検察側双方の尋問を受けました。

 堀越さんは、ビラの配布を国家公務員だからと制限されることについて、「全然納得できない。自分の考えや主義主張はだれでも持っており、憲法で保障されていると理解している。勤務時間をはずれた時なら、自分の責任で(ビラ配布も)できる」とのべ、休日のビラ配布は当然の権利で、逮捕・起訴は日本共産党に対する不当な弾圧だと強調しました。

 尋問のなかで堀越さんは、取り調べをした長澤格検事が「二〇〇一年の都議選から堀越さんを追っていた」と話していたことを明かし、二〇〇三年のいっせい地方選が捜査の端緒だとする警察・検察の筋書きがでっち上げであることを明らかにしました。また、十年ほど前、警察官が知人の喫茶店経営者に「堀越を知っているか」とたずねてきたことがあったことも明かしました。

 堀越さんはビラを配布したのは「世の中をよくしたい。憲法九条をどうしても守ってほしい」などの思いから、「情報伝達として、自分の知りえたことを知っていただきたい」ためだと説明。公安警察の大掛かりな尾行については「自分の手帳よりこまかく、衝撃だった。人権侵害だ」と批判しました。

 堀越さんは、裁判所に対し「憲法を守る先頭に立ってほしい。憲法上の権利、人権を無視する国公法・人事院規則はやはり憲法違反であり、正確な審判をお願いしたい」と求めました。

 次回公判は十一月二十二日、憲法学者の尋問が予定されています。


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