2005年10月31日(月)「しんぶん赤旗」
米空母艦載機部隊の岩国移駐
山口県知事が拒否表明
山口県の二井関成知事は三十日、記者会見を開き、在日米軍再編の中間報告に、米海軍厚木基地(神奈川県)から米海兵隊岩国基地(山口県)への空母艦載機部隊の移駐が盛り込まれたことについて、到底受け入れられないとの考えを示しました。
二井知事は「空母艦載機の厚木から岩国への移駐については、騒音のたんなるたらい回しではないかと思われ、同時に、NLP(夜間離着陸訓練)の誘因にもなるので、現状では容認できない」と強調。「中間報告では、移駐してくる艦載機の数など不明な点があるので、国から詳細な説明を受けたのち、岩国市、由宇町の三者で協議して対応を検討したい」と述べました。
また、「国は、中間報告の前に関係自治体の意見を聞くといっていたが、中間報告が発表される数日前に説明に来たのはつじつま合わせであり、遺憾に思う」と不満を述べ、「地元の意見を聞く場を設けるよう強く要請し、艦載機の数など具体的な点について確認したい」と語りました。
一方、岩国市の井原勝介市長も同日の会見で「地元と協議がないまま日米政府間で決めたもので認められない」として、改めて反対する意向を示しました。