2005年10月31日(月)「しんぶん赤旗」
日本に「新しい役割」
2プラス2共同会見 米、新基地建設を注視
【ワシントン=山崎伸治】ワシントンでの日米安全保障協議委員会(2プラス2)で在日米軍再編に関する「中間報告」が合意された二十九日午前(日本時間同日夜)、日米の共同記者会見が開かれました。
会見で大野功統防衛庁長官は、今回の協議について「日米同盟の変革に向けたまさに歴史的なプロセス(過程)だ」と強調。日米同盟が「互いに共同して世界の安全保障環境の改善に向けて努力する」という「新しい役割」を持っていると述べ、協議の狙いが日米安保体制の地球的規模での拡大にあることを明らかにしました。ラムズフェルド米国防長官は、日本のいっそうの「国際的貢献」を求めました。
自衛隊のイラク派兵問題ではラムズフェルド長官が「日本は貴重な貢献をしてきた」と評価。大野長官は「イラク特措法の延長は(米側と)十分に連携をとりながら、主体的に判断する」と応じました。
日本側は、来年三月の在日米軍再編に関する「最終報告」取りまとめに向けて「地元との調整がある。協力を得ることがわれわれの大きな課題」(大野長官)「政府を挙げてしっかりやる」(町村信孝外相)と地方自治体や住民の「説得」を米側に約束。沖縄の普天間基地に代わる新基地について、ラムズフェルド長官は「希望を持って注視している。変化は常に困難を伴うものだ」と実現を迫りました。