2005年10月20日(木)「しんぶん赤旗」

岩国にオスプレイ

１３年から部隊転換　米海兵隊が計画

　米海兵隊が、ハワイから岩国基地（山口県）に交代配備しているＣＨ５３Ｄ大型輸送ヘリコプター部隊について、二〇一三年から最新鋭の垂直離着陸機ＭＶ２２オスプレイ部隊への転換を計画していることが分かりました。

　日米両政府は、現在、協議中の在日米軍再編で、岩国基地に米海軍厚木基地（神奈川県）の空母艦載機部隊を移転することを狙っています。これに加えて岩国基地には、海兵隊の最新鋭機オスプレイが配備される危険があります。

　また現在、岩国基地に交代配備しているＣＨ５３Ｄヘリ部隊は今月から、これまでの八機体制から十機体制に増強する計画になっていることも分かりました。

　これらの計画は、米海兵隊が今後十年間の航空機配備計画などを示した「海兵隊航空計画」（今年四月発表）に記されているもの。それによると、岩国基地には、ハワイのカネオヘベイ基地に所属する三つのＣＨ５３Ｄヘリ中隊が交代で配備されています。これら三つの中隊は今月からすべて十機体制に移行。さらに、このうち二つの中隊が二〇一三年四月と十月にそれぞれオスプレイ部隊への転換を開始します。

　オスプレイは、試験段階での相次ぐ墜落事故で多数の死者を出しています。岩国基地に配備されているＣＨ５３Ｄヘリも広島県で不時着事故を起こし、昨年八月には同型機が沖縄で墜落しています。

　▼ＭＶ２２オスプレイ　両翼のローターを動かすことで、ヘリコプターのように垂直に離着陸したり、固定翼のプロペラ機のように飛行できる最新鋭機。海兵隊員や装備を輸送し、敵地への遠征強襲作戦などを行います。従来の海兵隊輸送ヘリに比べ、巡航速度や航続距離など侵攻能力を大きく向上しています。