2005年9月5日(月)「しんぶん赤旗」

ゆうPress

だから私は共産党

前進目指し各地でがんばる若者たち


 「全国はひとつ、青年の願いと要求を実現しよう」−−。総選挙での日本共産党の前進のために、全国各地で青年たちが頑張っています。最年少候補者として全力をあげる青年、アナウンサー、政府交渉に参加した青年たちを紹介します。(藤川良太)

■駆け回る最年少の26歳

■候補者

 小選挙区千葉1区から立候補している佐々木ゆうきさん(26)は、日本共産党の最年少候補者です。

 日は落ち、街の街灯がともり始めた公示日(八月三十日)の午後六時すぎ。小雨がぱらつく中、千葉県のJR蘇我駅頭に立った佐々木さんの演説は、十分を超えました。

 「ある青年が話してくれました。入社一年目でサービス残業は当たり前。上司から暴力を振るわれたこともあるというのです。みなさんと一緒にサービス残業をなくすために頑張ります。正社員を増やす雇用対策を進めます。日本共産党に、ご支持をお寄せください」

 郵政民営化反対、憲法を守り生かす政治の実現、サラリーマン増税ストップとともに訴えたのは青年の雇用問題です。

 佐々木さんは、選挙区の千葉市の美浜区、中央区、稲毛区を候補者カーで回り、毎日十カ所前後で演説をします。

 立候補の要請があり、受けたのは「青年たちの声を国会に届けられるのは日本共産党の自分だけと思ったから」。

 佐々木さんは大学卒業後、党の千葉県委員会や地区委員会で青年担当として活動してきました。その活動の中で、若者が大変な状況におかれていることを肌で感じ、政治を変えなくてはならないと思う気持ちを強くしました。

 相談活動で、「学費が高く、食費を節約している」と訴えた男子学生は、八枚入りの食パンを買い、朝と夜半分ずつ食べて生活。昼はほとんど食べていませんでした。日本薬科大の受験に合格したものの、学費が高く断念したと話す男子浪人生とも出会いました。

 演説で佐々木候補は「勝ち組、負け組の社会で若者は犠牲者になっています。仕事のアルバイトやパート置き換えを許すのではなく、企業が若者を正社員として雇用することを応援する政治を」と力を込めます。

■政府交渉で実態知らせて

■会社員

 青年の雇用対策を抜本的に強化するよう、日本共産党都委員会が政府に要望した交渉(八月二十二日)に青年たちも参加しました。その一人、「リーマンズネット」代表で東京・中野区の会社員(25)は交渉の席上、青年労働者がサービス残業を強いられている実態を訴えました。

 同ネットは、労働組合のない職場の青年たちが労働者の権利などについて学ぶことが目的の集まり。この三年間、学習とともにサービス残業をなくすための宣伝・アンケート活動を毎月、行ってきました。

 交渉では、アンケート調査の結果、サービス残業が長いほど残業代が支払われていないことがわかったことなどを報告。「違法なサービス残業が横行している実態をただしてほしい」と求めました。

 同ネット代表の会社員は「正規社員のひどい働かされ方を知らせていかなければならないと強く感じました。サラリーマンの声を代弁する運動を広げたい」と新たな決意をしています。

 大船栄さん(25)=大学院生=は、大学生の就職活動が早まっていることが勉学の妨げになっている実態を訴え、是正を求めました。大船さんは、友人が就職セミナーに二十回出て必ず「とにかく早く就職活動を」といわれたこと。早まる就職活動で十分な勉学や卒論もままならない実態にあるとのべ、「(政府側は)企業と大学が話し合いをするというけれど企業のいうまま。話し合いに教職員と学生をいれるべきだ」と要望しました。

 大船さんは「交渉に参加して、大企業を野放しにし、応援する小泉・自民党政治ではだめ。大本の政治を変えなければならないことを実感しました」と話しています。

■公約実現へ筋通す党

■アナウンサー

 佐々木ゆうき候補のアナウンサーを務めるのは現在フリーターの田中瞳さん(28)=仮名、千葉市=。候補者カーに乗り、少し高めの声で「働くもののルールを守る、日本共産党へのご支持をお願いします」と訴え続けます。

 田中さんは、専門学校を卒業後、就職した大手ホテルのレストランで、違法なサービス残業をさせられ、いじめや度重なるセクハラを受け会社を辞めました。

 入社してすぐ配属されたセクションの上司である男性シェフからは、名前すら呼んでもらえず「おい女」「おまえ」といわれたといいます。サービス残業は、当たり前。料理を調理場でひっくり返してしまったときは、こぶしでほおを殴られました。胸をもまれたり抱き付かれるセクハラも。

 「惨めでした。私はこんなことをされるために会社に来ているのかと思いました。そういう経験もあり私は筋が通らないことは嫌いです。掲げた公約を、議員の数が少なくても国会で実現しようと頑張る共産党は筋が通っています。今回の選挙は、自民の分裂もあり、チャンスです。伸びてほしいので私も頑張ります」

■青年政策

《若い世代が自立し、人間らしく成長できる社会に》(日本共産党の総選挙分野別政策から抜粋)

 欧米では、若い世代の自立のために、雇用、職業訓練、教育、家族形成、住宅、社会保障など総合的な公的支援が行われています。ところが、日本では、若者の自立は本人、家族まかせにされ、若い世代は、政府がすすめる“弱肉強食”の政治の最大の犠牲者ともいうべき状況におかれています。若者の自立は、若者自身の問題であるとともに、社会の活力ある発展にとってもきわめて大切な問題です。日本共産党は、全力でこの問題にとりくみます。

 若者に“安定した仕事”と“人間らしく働ける労働条件”を

 −非正社員の「弱い立場」を利用した解雇の脅しやいやがらせ、差別をやめさせます。短期契約を反復する脱法的な雇い方をなくします。

 −異常な長時間労働、違法なサービス残業を根絶し、労働時間の適正管理と労働者の健康にたいする企業の責任を明確にします。

 −若者雇用対策予算を抜本的に増額し、国のイニシアチブで雇用を拡大します。

 学費負担を軽減し、奨学金制度を拡充する

 職場や学校の枠をこえた若者への支援、家賃助成や各種貸付制度の充実を

 18歳選挙権を実現する


■お悩みHunter

■意志弱く自分が嫌い抜け出したいけれど

 私は自分が嫌いで、どうしようもありません。例えば、目標を立てても達成したことがありません。すぐ友達に合わせ、自分の意見があってもいわない…。結局、意志が弱く、優柔不断なんです。小、中、高校時代からずっとそうです。このままでいたくはないのですが、なかなか抜け出せません。やっぱり意志が弱いのですね。(学生、男性。東京都)

■自分を一面的に見ないで

 自意識と現状がマッチしていないと思います。ギャップが、すごくあるようですね。

 若い人もそうですが、いま「自分が嫌い」という人が、たくさんおります。裁判官のように、自分の悪いところを探し、他人と比べて罰してしまうんですね。

 将来がなかなか見えない世の中です。サラリーマンになっても、他の職業についても、決して豊かになる保証はない、そんな閉塞(へいそく)状況にあります。ですから、存在意義を失っている人たちが多いのではないでしょうか。

 あなたの場合、小、中、高校時代、周りの人たちと比べられ、「それじゃだめ」といわれてきたのかもしれません。「そのままでいいのよ」というメッセージが、多分少なかったのではないでしょうか。決して意志が弱いわけではありません。

 いろいろな選択肢を増やすことが、大切だと思います。自分に合うところからスタートし、自己採点を厳しくしない。三十点から四十点くらいにして、「まあ、いいじゃないか」と思うようにしたらどうでしょう。

 自分を一面的に見ないことですね。「意志が弱い」ことも、別な面からみたら「優しさ」だったりするように、弱点だと思っても長所だったりします。総合的にみて、自分の好きなところをたくさん見つけてください。


■精神科医 上村 順子さん

 山口大学医学部卒。代々木病院、松沢病院などで勤務。99年からめだかメンタルクリニック院長。


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