2005年9月1日(木)「しんぶん赤旗」

「つくる会」教科書

滋賀県立中で採択

中高一貫校の1つ 2教組が抗議


 滋賀県教育委員会は三十一日、中高一貫の県立河瀬中学校(彦根市、中居和平校長)で来春から使用する歴史教科書に、侵略戦争を正当化する「新しい歴史教科書をつくる会」が中心になって作成した扶桑社の教科書を採択したと発表しました。県内には、中高一貫校が三校あり、同中学校はその内の一校。同社の教科書をめぐり、委員六人の中からは「(歴史上の)人物の扱いが一面的ではないか」などと指摘する意見もありました。

 全教滋賀教職員組合と滋賀県公立高等学校教職員組合は、同日、県教委にたいして抗議の申し入れをしました。

 全教滋賀教職員組合の高岡光浩書記長の話 侵略戦争を正当化し、全国的にもごく一部でしか採択されていない教科書を滋賀県の子どもたちに押しつけることは断じて許せません。滋賀県の教育行政の重大な汚点になります。採択には教師の意見が反映されておらず、教育委員会により問題のある教科書を教育現場に押しつけたもので、いまの制度の問題点が浮き彫りになったといえます。今後、多くの人たちと協力して、撤回の運動を進めていきます。


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