2005年8月29日(月)「しんぶん赤旗」

「もんじゅ」運転再開反対

福井・敦賀で全国集会


 原発問題住民運動全国連絡センターなどは二十八日、九月一日から改造工事開始予定の高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開に反対する全国集会を福井県敦賀市で開きました。

 同連絡センター筆頭代表委員の中村敏夫さんは、昨年八月に十一人の死傷者を出した美浜原発3号機の蒸気噴出事故を、「日本の老朽化原発の危険性を象徴する事故」と指摘。事故現場の見学を関西電力に申し入れたが、同社が「テロ防止」を口実に拒否したことなどを紹介しつつ、事故原因究明に背を向ける同社の姿勢を批判しました。

 「もんじゅ」を容認した今年五月の最高裁判決について中村さんは、「安全審査の対象を事故防止策の基本方針のみとし、具体的な施工方法を推進機関の長である経済産業大臣が審査する日本の体制は、国際基準からの逸脱。運転再開は容認できない」とのべました。

 記念講演をした立石雅昭・新潟大学教授(地質学)は、自ら体験した新潟県中越地震で調査したことなど紹介。一九九五年の兵庫県南部地震(阪神大震災)以来、想定外の地域で大地震が起こっていることを指摘し、「原発の耐震設計審査指針を抜本的に見直す必要があるのではないか」と提起しました。

 参加者は、石川県で珠洲原発計画を断念に追い込んだ経験や、和歌山県の御坊第二火力発電所計画を白紙撤回させた経験など、各地の経験を交流しました。


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