2005年8月19日(金)「しんぶん赤旗」

6カ国協議

再開へ意見交換

米国務次官補 「北とも連絡」


 【ワシントン=山崎伸治】北朝鮮の核問題を話し合う六カ国協議で米政府代表を務めるヒル国務次官補は十七日、ワシントン市内で講演し、二十九日にも再開される同協議について、日中韓の高官と来週意見交換を行うとし、「北朝鮮代表が席に着き、二、三ページになる共同文書を作り上げる作業を終わらせるものと期待している」と述べました。

 また共同文書がまとまれば「九月後半、遅くとも十月には合意に達することができる。われわれはいまの勢いを維持していきたいからだ」との見通しを示しました。

 六カ国協議は「朝鮮半島の非核化だけを協議しているのではなく、現実には北東アジアに一つの機構をつくろうとしている」と指摘。同協議が「北東アジアで新たな二国間関係、多国間関係を構築するのに資する」ことに期待を表明しました。

 先の十三日間の協議について、最初の数日は「あまりに多くの問題に落胆」し、中ほどの五日間には可能性を見いだして「山の頂上が見えた」ものの、「結局、霧の中に入った。だが向かう先は明白だ」と表現。北朝鮮の深刻なエネルギー問題は韓国が協力を提案しており、「北朝鮮に今すぐ核兵器と核開発計画を放棄させることが問題だ」と述べました。また北朝鮮との協議で、北朝鮮が否定しているウラン濃縮活動に関する「証拠」を提示したことを明らかにしました。

 一方、北朝鮮による日本人拉致問題について、「解決にはもっと日朝間での話し合いが必要だ」との見方を示しました。

 各国との会談については、国務省筋によると、佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長が来週訪米し、中国の崔天凱外務省アジア局長も訪米の予定。北朝鮮に対しては、六カ国協議の北朝鮮代表の金桂冠外務次官に連絡を取り合う用意があるとのメッセージを送り、同次官からも返答があったといいます。


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