2005年8月7日(日)「しんぶん赤旗」
被爆60年・広島
核禁止条約交渉開始を
平和市長会議が閉幕
被爆六十周年を記念して四日から広島市で開かれていた平和市長会議第六回総会は六日、核兵器禁止条約締結の交渉を速やかに開始するよう求める「ヒロシマアピール」を採択して閉幕しました。二十カ国の九十二都市、三団体から、約二百四十人の市長、市議らが参加しました。
アピールは、▽核保有国は核兵器の実戦配備を即時解除する▽核保有国の指導者が広島、長崎を訪問する▽軍事費削減によりもたらされる膨大な資金を平和・飢餓・環境問題の解決に活用する―などを要求しています。
市長会議が取り組む重点課題として、▽二〇一〇年の核不拡散条約(NPT)再検討会議までに核禁止条約が成立するよう活動を強める▽軍縮問題を扱う国連総会第一委員会が非核世界の実現を検討する特別委員会を設置するよう働きかける―などを決めました。
六日の会合では、被爆者の高橋昭博・元広島平和記念資料館館長が四十四枚のスライドを使い、十四歳の時の被爆体験を生々しく証言しました。
討論では、今回の会議に日本政府の代表が来なかったのは不思議だ、日本原水爆被害者団体協議会にノーベル平和賞を与えるよう提言すべきだ、などの意見が出ました。
次回の第七回総会は二〇〇九年に開かれる予定です。