2005年8月6日(土)「しんぶん赤旗」

6カ国協議

2国間で調整続く

米朝、「違い縮められず」


 【北京=菊池敏也】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議は十一日目の五日、四日夜の首席代表会議で共同文書の作成を継続することで合意したことを受け、引き続き北京の釣魚台迎賓館で二国間協議を開き、合意文書をめぐる調整を進めました。

 新華社の報道によると、韓国の宋旻淳外交通商次官補は、五日午後の記者会見で、同日午前、米朝が次席レベルで協議し、その後米韓、韓国と北朝鮮、米中、日中がそれぞれ二国間協議を行ったことを明らかにしました。米朝の協議では、核廃棄の範囲や平和利用の問題で、「意見の違いを縮めることはできなかった」といいます。

 米首席代表のヒル国務次官補は五日朝、「(北朝鮮の)平和利用の研究施設が核兵器生産施設に転用された経緯があり、われわれは懸念している」と発言し、核の平和利用を主張する北朝鮮に対して、すべての核計画の放棄を求める立場を強調。今回の協議では、北朝鮮の核放棄の範囲を明確にすることが重要であり、検証措置は今後の課題とする考えを示しました。

 北朝鮮の金桂冠外務次官は、四日夜、北朝鮮大使館前で記者団に対し、「朝鮮半島の非核化を望むが、平和利用は追求する」と主張。「世界のすべての国は平和的な核活動の権利がある。われわれは敗戦国ではなく、罪を犯したこともないのに、なぜ平和的な核活動が認められないのか」と反問しました。

 一方、佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は五日朝、いまが「産みの苦しみの時」と述べつつ、「全力を尽くしてこの会合が結論を出せるように努力したい」と語りました。


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