2005年7月29日(金)「しんぶん赤旗」

シャトル打ち上げ凍結

未解決だった事故原因


■解説

二年半前に起きたスペースシャトル・コロンビア事故は、外部燃料タンクの断熱材がはがれ落ち、シャトル機体の耐熱タイルを破損したのが原因でした。この二年半、米航空宇宙局(NASA)は、この問題解決のためにとりくんできたはずでした。

 しかし、今回の事態は、問題がまったく解決されていなかったことを示しました。

 ディスカバリー打ち上げ前にはセンサーの異常も発生。これも完全には解決しないまま打ち上げが実施されました。

 この背景には、国際宇宙ステーション(ISS)計画が大幅に遅れている問題があります。現在二〇一〇年完成をめざしていますが、スペースシャトルの打ち上げが予定通り実施されなければ実現しません。それに加えて、ブッシュ米大統領は、老朽化が進むシャトルの運用を二〇一〇年で打ち切ることを決めています。シャトル打ち上げを遅らせることは、ISSの運命に大きくかかわっていました。

 これまで二年半かけて解決しなかった問題が、今後すぐに解決するとは考えられません。シャトルの打ち上げ計画は大きな見直しを迫られることになります。ISS計画にとっては重大な打撃になります。

 ISSに日本が建設する実験棟「きぼう」は〇七年にシャトルでの打ち上げが計画されていますが、予定通りの打ち上げは難しくなったとみられています。(前田利夫)


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