2005年7月29日(金)「しんぶん赤旗」

6カ国協議

共同文書作成へ調整

米首席代表 「多くの相違ある」


 【北京=菊池敏也】北京で開催中の北朝鮮の核問題をめぐる第四回六カ国協議は、三日目の二十八日、米朝などの二国間協議が開かれました。各国は、朝鮮半島の非核化へ向けて実質的進展を図ろうと、共同文書の作成を目指しています。米首席代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は同日午前の米朝二国間協議後、「二十四時間以内に合意文書の草案ができればよいと思う」と語りました。

 ヒル次官補は「多くの相違があると言わなければならない。簡単なプロセスではなく時間がかかる。多くの作業が残されている」と指摘。同時に、草案づくりの進め方ではすでに合意していると語りました。

 中国代表団の秦剛報道官は共同文書について、「この問題を討議するにはまだ早すぎる」と発言し、中国はまだ共同文書草案を提示していないことを明らかにしました。

 秦報道官によると、米朝両国は午前中、三回目となる二国間協議を約二時間半にわたり行いました。両国は、二国間協議を継続することで合意しました。秦報道官はまた、日本と北朝鮮の首席代表が「時期を選んで会談することに同意したと聞いている」とのべました。日本が提起した拉致問題については、「二国間のルートで適切に解決をはかるべきだ」と発言しました。

 戴秉国外務次官は同日、各国首席代表を招き昼食会を開催。「朝鮮半島の非核化という六カ国会談の目標に向け、実務的かつ率直な探究が進められている」と評価し各国にいっそうの努力を呼びかけました。

 また、秦報道官は、今回協議で二国間協議が積極的に展開されている状況を、中国代表団の例をとり説明。二十八日午前現在、中国は米国、北朝鮮、日本と各三回、ロシアと二回、韓国と一回、のべ十二回の二国間協議を行ったことを明らかにしました。


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