2005年7月24日(日)「しんぶん赤旗」

エジプトで連続テロ

保養地で爆発 83人以上死亡


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 エジプト・シナイ半島の紅海沿いの保養地シャルムエルシェイクで二十三日午前一時(日本時間同日午前七時)すぎ、連続して爆発があり、ロイター通信によると、少なくとも八十三人が死亡、二百人が負傷しました。死傷者には外国人も含まれます。死者数は、エジプトで起きたテロ事件としてはこれまでで最大規模です。

 「レバント(地中海東方地域)とエジプトのアルカイダ」を名乗るグループがウェブサイトに犯行を声明。エジプトのアドリ内相は、「卑劣なテロ」と非難しました。

 英BBCによると、爆発はシャルムエルシェイクのナアマベイにあるホテル付近で二回、同地の約六キロ南方にある市場で一回発生。爆発が最大七回だったとの報道もあります。

 アフィフィ南シナイ州知事は、ロイター通信に、一台の車がナアマベイのガザラ・ガーデンズ・ホテルの敷地に突っ込み、建物の前で爆発したと述べました。

 報道が伝えた目撃者の話によると、現場一帯では数回の爆発音が響いたあと火災が発生。黒煙が立ち上り、パニックに陥った人々があらゆる方向に逃げだしたといいます。

 国際的に人気の高い保養地のシャルムエルシェイクには、夏休みでもあり、外国人観光客多数が滞在。爆発時には、多くの人がバーや市場に繰り出していました。

 警察筋によると、死傷者にはエジプト人、英国人、フランス人、スペイン人、ドイツ人、オランダ人、カタール人、クウェート人が含まれます。

 爆発のあったホテルの近くには少なくとも三人の日本人観光客が滞在していましたが、けがはありませんでした。


 ▼シャルムエルシェイク シナイ半島南端の紅海に面したリゾート地で、欧米から多数の観光客が訪れます。一帯の海は透明度が高く、世界中のダイバーのあこがれの的となっていて、ダイビングを楽しみに訪れる日本人も少なくありません。近年はイスラエル、パレスチナ、米首脳らを招いた中東和平会議など、国際会議の舞台にもなり、政治的重要性も高まっています。


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