2005年7月24日(日)「しんぶん赤旗」
東京・足立で震度5強
首都圏も5弱 交通大混乱
二十三日午後四時三十五分ごろ関東地方で地震があり、東京都足立区で震度5強、神奈川、千葉、埼玉三県でも震度5弱の揺れを記録しました。気象庁の観測によると、震源地は千葉県北西部で、震源の深さは約七○キロ、地震の規模(マグニチュード)は6・0と推定されます。一都三県で二十九人がけがをし、交通網も大きな影響を受けました。超過密地域の首都圏で地震の活動期にふさわしい防災対策の強化が求められています。
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東京二十三区で震度5以上を観測したのは一九九二年二月以来十三年ぶり。現在の震度階が採用されて初めて震度5強を記録しました。
揺れは青森から兵庫まで広がり、気象庁は今後数日間、マグニチュード5クラス、最大震度4程度の余震が起きる可能性があるとしています。
消防庁災害対策本部などによると、地震直後、目黒区下目黒で三階建ての住宅の二階部分から出火、二十平方メートルが焼けました。江戸川区では電線を引きこむ鉄塔(高さ約二・五メートル)が住宅の屋根に倒れました。
七十カ所以上でエレベーター内部に閉じ込められたという通報がありました。足立区内の住宅では、女性が縁側から落下し、両手首と頭部を打撲。埼玉県鴻巣市のホームセンターではレジ付近の天井からつられていた案内板(長さ約二十九メートル)が落下、五人が軽いけがをしました。
東京電力によると、地震による大規模な被害はありませんでした。
東海道、東北・上越新幹線は一時、運行を見合わせました。首都圏を走る山手線、中央線、京浜東北線、常磐線などJR東日本各線や、東京メトロ全線が運行を一時ストップ。多くの乗客が足を奪われ利用できる駅まで歩く姿が目立ちました。
羽田空港や成田空港も滑走路を一時閉鎖。東京湾アクアライン全線、東関東道、京葉道路などの一部区間が一時通行止めとなりました。
各地の震度は次の通り。
震度5強=東京都足立区
震度5弱=東京都大田区、江戸川区、神奈川県横浜市、川崎市、千葉県市川市、船橋市、浦安市、木更津市、鋸南町、埼玉県草加市、鳩ケ谷市、八潮市、三郷市、宮代町