2005年7月14日(木)「しんぶん赤旗」

就学援助に被害状況考慮

中越大震災 災対連に文科省回答


 災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)と同新潟県連絡会は十三日、政府交渉をおこないました。このなかで、被災地の就学支援制度で、基準に被災状況を含むことを認める回答が引き出されました。

 同要請は、新潟県中越地震の被災地を復旧・維持するため、被災者の債務免除措置や中小業者支援策、教育支援策の新たな創設を求めたもの。新潟県からかけつけた被災者ら七十四人が参加しました。

 就学援助制度では、前年の収入をもとにした所得制限をかけるなどで、住宅や仕事に被害を受け経済的に厳しい状況にある家庭でも助成が受けられない状況が生まれています。災対連の拡充を求める要請に、文部科学省の担当者は被災の状況を含めて援助の決定を行うことを「自治体独自にやってかまわない」としました。

 一方、中小業者対策と債務免除措置では、被害店舗・工場の解体・撤去に対する支援制度の創設などを求めました。経済産業省の担当者は、「現行の枠組みではできない」「みなさまの要請に応えるのは難しい」などと答えました。

 同席した日本共産党の木島日出夫前衆院議員は、被災地となった中山間地域では、商店が地域にあることで住民の暮らしが成り立っていることを説明。「被災者にお年寄りが多いなかで、公益的な役割を担っている。直接の支援がなぜできないのか」とつめよりました。要請に訪れた被災業者からも「六十歳を超えれば、融資も受けられない。借りられないから、直接の支援を要請しているんです」と声が上がりましたが、担当者は従来の説明を繰り返しました。

 国会議員要請では、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、仁比聡平参院議員が応対。要請後の集会で高橋議員は「公的支援拡充のため全力で頑張りたい」とあいさつしました。同日、兵庫災対連も厚生労働省に要請しました。


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