2005年7月13日(水)「しんぶん赤旗」
国公法弾圧裁判
公安総務課に200人
捜査担当の警察官が証言
日本共産党を監視対象とし、休日に自宅近くでビラを配布した社会保険庁職員を逮捕するなどの弾圧をする警視庁公安部公安総務課の人員は二百人規模――。十二日、東京地裁で開かれた国家公務員法弾圧事件の第十三回公判で、当時、公安総務課で捜査にあたった公安警察官が証言しました。日本共産党や民主団体に対し、違法な監視や弾圧をする公安警察の中枢の人員数が明らかになったのは初めて。
証言したのは、同事件で尾行やビデオ盗撮などの違法捜査に携わった河野忠義警部補(当時公安総務課)。同警部補は、公安総務課の人員数を弁護側に問われ、当初「何人いるか覚えていない」などと繰り返しましたが、最終的に「二百人くらいじゃないかと思う。詳しい人員はわからない」とのべました。
国公法弾圧事件では同課から七人が月島署に派遣されていました。同事件の大規模な捜査を開始する直前、公安総務課が所轄署から捜査員を集めていたこともこれまでの公判で明らかになっています。
この日の公判で河野警部補は、堀越明男さんがビラを配るマンションに先回りしていたことについて、「(現場指揮した)寺田(守孝)警部から電話があり、次に(そのマンションに)配るかもしれないから入っていろといわれた」と証言。公安警察が堀越さんのビラ配布ルートを把握していたことが鮮明になりました。
公判では、マンション内でビラを配る堀越さんを、二、三メートルほどの至近距離で盗み撮りしたビデオも放映され、撮影した冨田秀一警部補(当時公安総務課)の証人尋問も行われました。