2005年7月5日(火)「しんぶん赤旗」
警察の弾圧でシンポ
メディアの姿勢も議論 東京
日本共産党や市民団体のビラを配布しただけで不当に逮捕、起訴するなどの警察・検察の問題と、警察を追及しないメディアについてのシンポジウム「おかしいぞ! 警察・検察・裁判所 メディアはなぜ追及できないのか」が四日、東京都内で開かれました。魚住昭、大谷昭宏、斎藤貴男、二木啓孝、森達也の各氏ら、ジャーナリスト有志がよびかけました。
シンポでは、国家公務員法弾圧・堀越事件、東京・葛飾区のビラ配布弾圧事件、立川自衛隊官舎ビラ配布事件などが報告されました。堀越明男さんは「憲法を守り、戦争を止める立場で裁判をたたかいたい」と訴え。葛飾事件の被告男性は「ビラ配布が犯罪になるとはだれも思わないこと。各弾圧事件は底辺で結びついていると思う」と強調しました。
警察・検察報道の裏側について、警察を取材する新聞記者らが議論。北海道新聞社会部の佐藤一さんは、警察の裏金問題を大手紙などが追及しない問題について、「追及したら、事件・事故の情報をとれるかの判断を迫られる。警察と報道の関係を考える踏み絵になる」と指摘しました。
シンポでは、不当逮捕、冤罪(えんざい)事件などで警察がメディアを利用し、マスコミも公安情報などをチェックせず、うのみにして報道する問題も議論されました。