2005年6月24日(金)「しんぶん赤旗」
都議選きょう告示 共産党、都民要求掲げ全力
自民 公明 福祉いじめを「改革」
突然の“野党ポーズ” 民主 ネット
![]() 会派代表公開討論会で発言する木村陽治都議(左から3人目)、山口富男衆院議員(同2人目)= 23日、東京 |
東京都議選(七月三日投票)の告示前日となった二十三日、東京青年会議所が主催する公開討論会が都内で開かれ、日本共産党から木村陽治都議団長、山口富男衆院議員が出席しました。
30人学級でころころと
木村氏は石原都政にマイナス点をつけ厳しく批判。「石原知事と二人三脚で福祉切り捨てをすすめてきた都議会『オール与党』の責任は大きい」とのべ、(1)介護手当の創設や三十人学級の実現など福祉、教育分野での「五つの緊急要求」の実現(2)中小企業対策の充実(3)地震などの防災対策の強化――など、都民要求実現へ全力をあげると訴えました。
都議会自民党の野村有信政調会長は、石原都政の成果として、福祉切り捨ての財政再建推進プラン、大型開発の「都市再生」、都民施策切り捨ての「福祉改革」などをあげ、石原都政を高く評価。都議会公明党の橋本辰二郎団長も「(知事は)独自の改革をおこなってきた」と評価しました。
木村氏が「三十人学級は、全国では全会派が一致してすすめられているのに、東京だけがやらないのは異常だ」と批判すると、公明・橋本氏は最初「三十人学級には賛成だが…」と発言。これに木村氏が「それは新しい展開だ」とのべると、自民・野村氏は「自民党は四十人学級制度でいい」、公明・橋本氏も「野村さんと同じ」と言い分をころころ変え、結局、都民要求に背を向ける姿を示しました。
議案1203件中1200件に賛成
石原知事側からの依頼で都議会で「やらせ質問」までおこなった民主党は都議がだれも出席せず、鈴木寛参院議員が参加。石原知事について「独善」「独断専行」と批判し、「(石原都政を)支持しない」と“野党”宣言までしました。
木村氏は、民主党が「やらせ質問」の当事者だったことなどをあげ、「実態からみれば、民主党は与党中の与党だ」と指摘しました。
民主・鈴木氏は「やらせ質問」については一言もふれず、「民主党は石原知事にすべて賛成ではない。是々非々だ」と力説しましたが、日本共産党の山口氏が、この四年間で石原知事提出の議案千二百三件のうち、民主党が賛成しなかったのはわずか三件だけと指摘。鈴木氏は反論できませんでした。
生活者ネットの大河原雅子都議は「(石原知事は)トップリーダーとしての資格が疑われる」などとのべ、石原都政に“批判ポーズ”。木村氏は、生活者ネットが一般会計予算にはすべて賛成し、石原都政がすすめる福祉切り捨ての財政再建推進プランにも賛成の立場だとして、「選挙になると野党ポーズをとるのは、選挙の公平性からいって正しくない」と批判しました。


