2005年6月19日(日)「しんぶん赤旗」
「日勤教育でうつ病」
過労死・過労自殺110番
ストレス相談相次ぐ
「労働ストレス・過労死・過労自殺一一〇番」(主催・過労死一一〇番全国ネット)が十八日、二十九都道府県で一斉に実施され、長時間労働とともにうつ病などストレス疾患の相談が職種を問わず相次ぎました。
相談件数は二百七十八件。内訳は「労災補償相談」(死亡または療養)が百十件を占め、このうち「脳・心臓疾患」が二十五件、「自殺・精神疾患」が六十五件にのぼり、うち自殺は二十一件でした。また、「予防・働き過ぎ」に関する相談が百十二件でした。
相談事例では、「この一年半、月に二、三回の休みしかない。朝七時から夜十時まで仕事が続き、十キロ以上もやせた。死ぬかもしれない」(四十代の公務員)、「日勤教育を受けた後にうつ病になり、出社できなくなった」(交通運輸の男性)といったケースなどがありました。
また、三十代の製造業で働く男性の妻から「夫は夜遅くまで働いても残業手当もつかなかった。子どもが生まれて間もなく自殺した。過労自殺ではないのか」という相談も寄せられました。
同全国ネットは「東京や大阪、福岡などで相談が多く、電話が鳴りっぱなしだった。うつ病などストレス疾患が職場にひろがっていることが明らかになった。職場の改革、労働監督行政や労災行政の改善が強く求められる」としています。

