2005年6月12日(日)「しんぶん赤旗」

6カ国協議推進で一致

核問題 北朝鮮に復帰呼びかけ

米韓首脳会談


 【ワシントン=山崎伸治】ブッシュ米大統領と韓国の盧武鉉大統領は十日、ワシントンのホワイトハウスで会談しました。両首脳は会談後の共同記者会見で、北朝鮮の核開発問題を平和的・外交的手段で解決することで一致したと強調、北朝鮮に対して六カ国協議に復帰するよう強く求めました。

 会見でブッシュ大統領は、五月三十一日に続き北朝鮮の金正日総書記に「ミスター」の敬称を付け、六カ国協議再開に向けた雰囲気づくりに気を使う姿勢を見せました。

 同大統領は、六カ国協議の参加国が北朝鮮に対し「協議に復帰し、昨年の協議で提起した提案(核開発の放棄とその見返りの安全保障)を前進させるよう討議すべきときだと呼びかける」ことを確認したと述べました。

 会談では、北朝鮮が核開発を放棄すれば多国間による北朝鮮の安全の保証とエネルギー支援などを実施し、究極的には米朝間の「より正常な関係」が可能になるとの認識で一致しました。ただ韓国側の発表によると、核問題の国連安保理付託など、北朝鮮が協議復帰を拒否し続けた場合の対応策については、会談で討議しませんでした。

 首脳会談でブッシュ大統領は、昨年六月の六カ国協議での提案に対する北朝鮮の回答を待っていると強調しました。一方、韓国側は五月に北朝鮮との当局間協議で「六カ国協議に復帰すれば重大な提案をする」と言明しており、新たな提案をしたいとの立場です。

 盧大統領に同行した潘基文・韓国外交通商相は首脳会談後の記者会見で「北朝鮮に関するさまざまな問題について、ブッシュ大統領が考えていることと盧大統領が考えていることが、必ず一致するとは限らない」と指摘しました。


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