2005年5月29日(日)「しんぶん赤旗」
女性の医師も働き続けたい
労働条件改善、子育て支援求め
愛知県医師会勤務医部会がシンポ
愛知県医師会勤務医部会(妹尾淑郎部長)は二十八日、名古屋市内で、「女性医師を眠らせないで、女性医師よ眠らないで―女性医師の問題を考える―」をテーマにシンポジウムを開きました。きびしい病院の労働条件に加え、子育て、家事の負担など女性勤務医の多くが仕事を続けるうえで困難を抱えており、打開の道を探ろうと開いたものです。
パネリストの一人、藤田保健衛生大学助教授の加藤庸子氏は「子育ての時期こそ、医師としても能力が身につくときであり、そのときこそ力を貸してほしい時期」と社会や家族のサポートの重要性を訴えました。
参加した医師からは「看護師や教員は産休代替の人が配置されるのに、なぜ医師ではそれができないのか」「自分は女性医師と結婚しようと思っているが、育児休暇を女性医師ですらまともに取れないのに、男性の私ではなお取れない」など、切実な実態の解決を求める発言が続きました。「子育て専念後仕事に復帰したが大変苦労した。復帰のための研修やプログラムがあると助かる」という声も出されました。
同部会が女性勤務医対象に行ったアンケート結果(三百七人が回答)も発表されました。「女性医師がさらに活躍できるようにするための方策」では、「病院・診療所における保育所など福祉施設の整備」「就労条件の改善(年次休暇、産休、育児休暇、フレックスタイムなど」をあげる人がともに約45%にも達しました。