2005年5月29日(日)「しんぶん赤旗」

労組つくった 有休とれた

パート・臨時「手つなごう」

賃金・待遇…一歩ずつ前進

交流会ひらく


 パートや臨時など不安定雇用の労働者が手をつなぎ、権利や労働条件を向上させようと、第十三回パート・臨時で働く仲間の全国交流会(全労連・パート・臨時労組連絡会主催)が二十八日、さいたま市内で始まりました。二日間の日程です。


 いま、勤労者の三人に一人、女性の二人に一人強が低賃金で無権利なパート・臨時などで働いています。「非正規というだけで賃金や待遇で差別されるのはおかしい」と均等待遇や青年のまともな雇用確保など切実な要求を掲げ、職場の仲間から寄せられたカンパなどで全国から約三百三十人が参加。一日目は四つの分科会で交流しました。

 「運動をつくろう」の分科会では約七十人が熱心に討論。岩手の自治体非常勤職員は「有給休暇も健康保険もなかったのを告発し、労働組合をつくって交渉を重ね、六年がかりで夏休みの特別休暇も正職員と同じ四日を実現した」と報告。「オー」という共感の声と拍手がわき上がりました。

 連絡会準備会をつくった石川県の参加者は、気軽な談話の場をつくろうと、駅頭などで宣伝しよびかけたところ、民間、公務を問わず二十人前後が集まり、昨年暮れから四回、茶話会や学習会を開いたと紹介。「こんな会があるとは知らなかった」「仲間を連れてきたい」との期待の声が広がっていると話しました。

 埼玉県の代表はこの一年間、全自治体を回ったキャラバン行動で、民間の時間給平均より自治体の臨時職員が百円低く、地域最低賃金をわずか百円ほど上回っている事実を指摘。そのなかで「時給を十円、二十円と引き上げる自治体もでてきている」とのべました。

 北海道の定時制高校で給食調理をする非常勤職員は、民間委託に反対する署名を毎年一万数千人分集め、民間委託化をくいとめ、パンと牛乳だけの給食を温かい完全給食にさせたとのべました。

 初めて参加した東京の伊藤和巳さん(31)は「学童クラブの指導員から昨年十二月に組合専従になりました。さまざまな分野での運動を聞くことができ、とても勇気づけられます」と話します。

 同労組連絡会の布間きみよ代表は、十六都道府県に地方組織、四地方で準備会ができていると報告。「情報を交換し、運動に弾みをつけましょう」とよびかけました。


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