2005年5月22日(日)「しんぶん赤旗」

カシミール解決

宗教と絡めず

パキスタン大統領が初言及


 【ニューデリー=小玉純一】イスラマバードからの報道によるとパキスタンのムシャラフ大統領は二十日、カシミール帰属問題の解決は「宗教に基づかない」と述べました。パキスタン政府は従来、カシミールのインドからの分離独立をめざすたたかいをイスラム教徒の聖戦と位置付けてきた経緯があり、「宗教に基づかない」解決という大統領発言は初めてです。

 同大統領は、南アジアの国会議員、ジャーナリストの会合で、「インドが政教分離の立場に敏感なことを理解する」「それゆえ、(カシミール帰属問題は)宗教に基づかない」とし、地域を特定し、最大限の自治を与え、非軍事化する考えを示しました。

 昨年初頭以来の両国対話のなかでは、インド側は「境界の変更はしない」「宗教による再分割はしない」と主張、一方、パキスタン側は「現在の停戦ラインの国境化は認めない」という立場でした。

 ムシャラフ大統領は双方の妥協が必要と繰り返し言明してきました。


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