2005年5月14日(土)「しんぶん赤旗」
「昭和の日」祝日法成立
歴史に逆行 共産党は反対
自公民が賛成
昭和天皇の誕生日、四月二十九日を「みどりの日」から「昭和の日」とする「改正」祝日法が十三日、参院本会議で自民、公明、民主各党の賛成多数で可決、成立しました。日本共産党、社民党は反対しました。
昭和天皇は、アジアで二千万人、日本国民三百十万人の犠牲という未曽有の惨禍をもたらした侵略戦争の最高責任者です。その人物の誕生日を「国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日」(祝日法第一条)とすることは、侵略戦争の反省の上にたった日本国憲法の国民主権、平和、民主主義の原則とあいいれないもので、歴史に逆行するものです。
祝日法は一九四八年に制定されましたが、その提案理由のなかで祝日の選定基準は▽新憲法の趣旨にそったもの▽国民大衆をあげて容易に納得し、参加できるもの―とされました。「昭和の日」はこの理念にも真っ向から反するものです。
「改正」祝日法は与党提出。四月五日に衆院を通過しましたが、中国、韓国から歴史問題で日本への批判が高まるなか、参院での審議を遅らせていました。「みどりの日」は国民の休日である五月四日に移されます。祝日の変更は二〇〇七年から実施されます。

