2005年5月13日(金)「しんぶん赤旗」

“悪魔の核兵器なくせ”

NPT会議 被団協などNGO発言


 【ニューヨーク=山崎伸治】国連本部で開かれている核不拡散条約(NPT)二〇〇五年再検討会議は十一日の本会議で、非政府組織(NGO)代表を迎えての「NGOセッション」を開きました。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の小西悟事務局次長ら十八人が意見表明しました。

 このセッションの開催は、二〇〇〇年再検討会議の「最終文書」に盛り込まれていたもの。

 日本から唯一の発言者となった小西氏は、十六歳で経験した原爆投下時の広島の様子を紹介。生き残った被爆者も体と心に生涯傷を負い、「いつ爆発してもおかしくない『放射線の時限爆弾』を抱えている」と訴えました。「核兵器は悪魔の兵器。手遅れになる前にこの世から追い払わねばならない」と述べ、「ちちをかえせ ははをかえせ」で始まる峠三吉の詩「にんげんをかえせ」を英語で読み上げました。

 核戦争防止国際医師会議のクサンテ・ハル氏は、(1)核兵器を持っていても、病気や環境悪化、飢餓、貧困は解決できない(2)仮に核兵器が使われても、医学的な治療法はない―など「核兵器が時代遅れ」である七つの理由をあげ、「廃絶が唯一の道」だと強調しました。

 「私たちは未来。みなさんが亡くなったあとも生きるのが私たち」と述べたのは青年代表。「私たち次の世代に何を手渡すつもりですか。核兵器を開発しあう世界ですか、核の災厄のない世界ですか」との訴えに、各国代表からひときわ大きな拍手が起こりました。


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