2005年5月13日(金)「しんぶん赤旗」

NPT会議 議題決まる

核廃絶の「約束」含め議論へ


 【ニューヨーク=山崎伸治】ニューヨークの国連本部で開かれている核不拡散条約(NPT)再検討会議は十一日夕の本会議で、懸案となっていた会議の議題を全会一致で採択しました。

 核廃絶の「約束」を含む過去の会議の合意など、会議で提起されるすべての問題が議論されることになりました。議題が決定したことで、核軍縮、核不拡散、原子力の平和利用についての三つの主要委員会の協議が、ようやく始まる見通しとなりました。

 最大の論争点となっていたのは、NPTの各条項の実施状況を再検討する問題。これについては、再検討会議のドゥアルテ議長が、「見直しは以前の会議の諸決定と諸決議に照らして行われ、加盟国が提起するいかなる問題の討論も認めるものと解される」との声明を発表し、採択されました。

 その後、本会議で非同盟諸国を代表してマレーシアが声明を発表。一九九五年と二〇〇〇年の再検討会議で採択された「最終文書」に言及し、すべての加盟国が約束を守るよう求め、この声明を再検討会議の公式文書とすることを議長に要請しました。

 議題の決定が遅れていた背景には、核保有国による核廃絶の「約束」を含む前回の再検討会議の合意について議論するよう求める多数の非核保有国と、これを避け、イランや北朝鮮への「核不拡散」問題を焦点にしたい米国との根深い対立があります。


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