2005年5月8日(日)「しんぶん赤旗」

米核兵器

独、欧州から撤去要求

国防相「NATOで議題に」


 【ベルリン=片岡正明】ドイツのシュトルック国防相は六日、同国に配備されている米軍の核兵器の撤去を北大西洋条約機構(NATO)で議題にする意向を明らかにしました。西ドイツのNATO加盟五十周年にあたる同日、ラインラントファルツ州にあるラムシュタイン米軍基地を訪れて述べたもの。

 同国防相は、ドイツ配備の核兵器について「この問題をNATOの委員会で議題にすることでフィッシャー外相と一致している」と語りました。

 全欧州からの撤去についても「欧州のNATO加盟諸国と相談したい」と表明しました。

 フィッシャー独外相は、ともに連立与党である社会民主党と90年連合・緑の党から欧州配備の米軍核兵器の撤去を求める声が出ていることについて、「道理にかなった主張だ」と賛意を示しました。

 欧州配備の核兵器は米欧軍事同盟の中核的存在で、現在ドイツに約百五十発、欧州全体で約四百八十発の核爆弾があるとみられています。

 ドイツでは、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)や百三十の自治体首長が核兵器の撤去・廃絶を要求。

 ベルギー上院が米軍の欧州核兵器の撤去や欧州非核地帯の創設を求める決議を採択するなど、欧州で反核の動きが活発化しています。


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