2005年5月5日(木)「しんぶん赤旗」

20年までに核兵器全廃

世界の平和市長が運動開始


 【ニューヨーク=山崎伸治】平和市長会議正副会長の秋葉忠利広島市長、伊藤一長長崎市長らは三日、ニューヨークの国連本部で記者会見し、二〇二〇年までに核兵器の全面廃絶を実現しようという「二〇二〇ビジョン運動」を始めると発表しました。

 会見で秋葉会長は「私たちのやろうとしていることは、国連の枠組みのなかで二〇年までにすべての核兵器を廃絶することだ」と表明。「その中間的な目標として、包括的な核廃絶協定を一〇年までに実現する。そのためにも、NPT再検討会議が核廃絶に向けた交渉を開始すべきだ」と述べました。

 伊藤副会長は「人類を一瞬で破滅させる非人道的な大量殺りく兵器である核兵器を一日も早く地球上からなくすように協力をお願いしたい」と語りました。

 米オハイオ州アクロン市のドナルド・プラスクェリック市長(全米市長会議議長)は「(核廃絶といった)政府が責任を負う問題をなぜ市長がやるのかと疑問がだされるが、ほとんどの運動は草の根から始まる」と発言しました。ドイツ・ハノーバー市のヘルベルト・シュマールシュティーク市長は、ドイツで百八十六人の市長が政府に「二〇二〇ビジョン運動」を推進することを求めた書簡に署名したことを紹介しました。


カット

 平和市長会議 一九八二年六月の第二回国連軍縮特別総会で、荒木武広島市長(当時)が、世界の都市が国境を超えて連帯し、ともに核兵器廃絶への道を切り開こうと「核兵器廃絶に向けての都市連帯推進計画」を提唱して結成されました。現在、世界百十一カ国・地域の九百四十二都市が加盟。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp