2005年5月3日(火)「しんぶん赤旗」

反核の心ひとつ NY平和行進

民族衣装、太鼓、はっぴ姿

署名訴えながらデモ


写真

1日、ニューヨーク市内を進むデモ(浜谷浩司撮影)

 【ニューヨーク=本吉真希】「一生でいちばんの感激です。反核の心をひとつにしていっしょに歩くことに感銘を受けた」。そう話し、前を歩くアメリカの青年たちに目を向けた愛知県の下春不二男さん(71)。「疲れているけど、しんどい気持ちになんてなってられない。みんながんばってるんだから」

 一日、ニューヨークの国連本部近くを正午にスタートした平和行進には米国、日本、フランス、英国、ドイツなど各国から集まった人たちが核兵器の完全廃絶を求めて歩きました。前日から降っていた雨も行進の前に上がりました。曇っていた空も雲がはけ、気がつくと青空が広がっていました。

 「あちこち痛い」と話していた下春さんは最後まで歩き通しました。十一歳のとき長崎で被爆しました。「世界各国から核兵器廃絶の力を感じ、参加して本当によかった。愛知に帰ってみんなに感動を話したい」と笑顔を見せました。

 民族衣装を着た在米韓国人の青年たちは、ときおり行進が止まると太鼓を鳴らしながらぐるぐる回りました。

 十数人のアメリカの青年たちは「NO NUKE(核はいらない)」と書かれたプラカードをみんなで高く掲げました。

 「ベトナム戦争のときもイラク戦争のときも、平和を求めて行進してきた」というノーマ・コーエンさん(82)。耳には金色の大きなピースマークのイヤリング。「暴力は別の暴力を生むだけ」と話します。

 愛知県新日本婦人の会会員の都築禮子さん(62)は世界から核廃絶で人が集まるのなら「行くっきゃない」と思い代表団に参加。地下鉄に乗るとき、「思いきって背中に『PEACE』とあるはっぴを着ました」

 それを目にしたアメリカ人女性が都築さんの肩をたたき、原水爆禁止二〇〇三年世界大会が呼びかけた「いま、核兵器の廃絶を」の訴えに署名しました。「とっても勇気付けられた」

 デモの途中も参加者は署名を集め続けました。署名は、一日現在、五百三万八千百八人分に達しています。


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