2005年5月2日(月)「しんぶん赤旗」
憲法と雇用守ろう
第76回メーデー 全国374カ所で
国民の団結で攻撃はね返せる
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憲法を改悪し、歴史を逆流させようとする動きに怒りが広がるもとで一日、戦後六十年の節目となる第七十六回メーデーが全国三百七十四会場で開かれました。東京では、全労連などでつくる実行委員会が主催する中央メーデーを昨年に続いて渋谷区・代々木公園で開催。強い日差しで汗ばむ陽気のなか、四万三千人が参加。「海外で戦争をする国づくりは許さない」「悪政と雇用・賃金破壊を団結の力ではね返そう」と力を込めて唱和しました。
志位委員長があいさつ
「劇薬 新憲法 すべてはお国のために」「納得して飲みますか?」。軽トラックの荷台に人の背丈以上ある「劇薬カプセル」を回転させるのは東京土建江東支部の青年たち。川手良明さん(21)は「戦争をさせないと誓った憲法を守りたい。その大切さをどうやって伝えるか、みんなで考えてつくりました」。
今年二月、部門閉鎖・希望退職の攻撃をやめさせようと石播関連会社に組合を結成した労働者も参加しました。胸に「リストラやめろ。雇用を守れ」「九条を守る国民的な共同を」のゼッケン。「JMIU東京エンジニアリング支部」の組合旗を見上げた吉田眞盛委員長。「今日がお披露目。若い労働者が希望を持って働ける職場をつくりたい」といいます。
熊谷金道代表委員(全労連議長)が主催者あいさつ。日本共産党の志位和夫委員長、元駐レバノン大使の天木直人氏が連帯あいさつしました。
志位氏が改憲勢力、大増税・雇用破壊勢力の攻撃を国民各層の団結ではね返そうとよびかけると、会場から「よーし」のかけ声と大きな拍手がわきあがりました。
集会後、参加者は三コースでデモ行進。憲法前文の横断幕を掲げた福祉労働者、「消費税、それを上げちゃーおしめえよ」のプラカードを肩から下げたタクシー労働者、「若者にまともな仕事を保障しろ」と訴える派遣・請負労働者がアピール。「がんばって」との声援が飛んでいました。
熊谷全労連議長が主催者あいさつ
中央メーデー実行委員会の熊谷金道代表委員(全労連議長)は、小泉政権の四年間で「社会保障制度や働くルール」が破壊され、弱肉強食の「二極化」社会、悲惨なJR福知山線事故を引き起こした安心・安全軽視の利潤至上主義の社会がつくられてきたと告発。さらに、自衛隊のイラク派兵など「憲法と平和のルール」を破壊する自民党と、改憲や消費税大増税を競い合う民主党を批判しました。戦後六十年の節目の年、核不拡散条約(NPT)再検討会議で被爆国の政府として核兵器廃絶への積極的な役割を果たすべきであると要求しました。
熊谷氏は「主権在民と労働基本権が明文化された憲法をいまこそ生かそう」と訴え。メーデーを憲法改悪と大増税阻止、政治革新のたたかいへの出発点とするようよびかけました。