2005年4月13日(水)「しんぶん赤旗」

勇気と希望 「はい」の声

三宅島・小中学校 5年ぶり入学式

全学年そろう


 東京・三宅島の村立三宅小・中学校で十二日、入学式が行われました。二〇〇〇年九月の避難後、小学校は新入生がいなかったため、入学式は五年ぶりです。雨の降るなか、小学校の新一年生七人は真新しい服に身を包み、ランドセルを背負ってバスで登校しました。

 六年生に着けてもらった造花の名札を胸に、七人は体育館に元気に入場。一人ひとり名前が呼ばれると、「はい」の返事が会場に響き渡りました。

 斎藤裕吉小学校校長は「皆さんが入学してくれるのをずっと楽しみにしていました。元気に頑張っていきましょう」とあいさつしました。

 在校生代表で小学六年の長谷川陸君は「初めてで分からないことだらけと思いますが、先生や上級生に聞いてください」と歓迎の言葉をおくりました。平野祐康村長は「子どもたちの元気な顔を見られたことはこの上ない喜び。子どもたちの声は地域に勇気と希望を与えます」と話しました。

 新入生の保護者は「ガスもあり最初は迷いました。でもこの日を迎えられてうれしい」といいます。新一年生の佐久間真珠ちゃんは「お勉強をたくさんしたい」と笑顔を見せました。

 島には小中学校が三校ずつありますが、火山ガスの影響が比較的少ない島北部の三宅小学校と同中学校の校舎で合同授業を行います。

 中学校の新入生は八人。避難当時、小学生は百三十八人、中学生は百七人いましたが、再開された島の小・中学校はこれで全学年がそろい小学校は五十人、中学校は三十二人になりました。


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